2012年撮影紀行 NO18




12月1日 扇山


  扇山は今年3月に訪れて以来9箇月ぶりである。十二景の山に年2回は最低訪れることを目標にしているが、全山20の山を満遍なく訪れるのは偏りもあってなかなか難しい。今年も現時点で訪れた山の回数は40を超えるが、本社ヶ丸には未だ1回も訪れていない。苦手な山という意識があるため遠のいているが、今年中には達成したい。
  梨ノ木平の駐車場に着いたのは午前4時10分。今日の3時間ごとの天気予報では午前3時から晴れマークが付いていたが、現在は未だ薄くガスが漂っていて、星空を仰ぐことは出来ない。気温は高めで、生暖かい感じである。これから徐々にガスが取れ、次第に晴れてくると思われる。
 4時35分、山頂に向かい出発する。梨ノ木平からの登り出しは比較的緩やかであるが、少し歩いただけで汗が出る。思ったよりも気温が高く、冬仕様の厚めの下着、カッターシャツ、チョッキと3枚着重ねで、取り立てて厚着ではないが、汗は止まらない。そのうち発汗で眼鏡が曇り、視界が遮られて歩きにくい状況が続く。
 山頂には5時10分に到着。相変わらず山頂はガスで覆われ視界不良。気温5℃、気温は高いままである。汗で下着はびしょ濡れ、下着を脱ぎ、カッターシャツにセーターを着込む。時折、ガスの流れる合間から月明かりが微かにこぼれ落ちるが、天気が回復する傾向は伺えない。暫くすると生暖かい風が急に冷たくなり、気温も0℃に下がった。天気が良い方向に急変する兆しかと思われたが、日の出時間を過ぎても一向にガスが立ちこめ変化はない。
 暫く様子を見るが、天気に変化はなく、富士山撮影を断念し、8時10分、下山を始める。登山口には9時10分に到着したが、梨ノ木平の駐車場には自分の車以外3台止められていた。
 今日は土曜日ということもあって山頂で3人単独の登山者と、下山時に単独と2〜3人グループの登山者合計15人と出会った。
 天気予報は外れ、富士山の撮影は出来なかったが、この様なことは山で良くあることであり、雨にならなかっただけでもラッキーである。



山頂と登山道の様子


 山は晩秋と初冬の狭間という感じで、登山道には紅葉した濡れ落ち葉がたくさん見られる。これを踏みしめて歩くのもおつなものであるが、うっかりすると滑って転倒と言うこともあるので濡れ落ち葉の上を歩く場合には注意した方がよい。また、登山道が湿っている場合、木の根が最も滑り易く、出来るだけ踏まないように歩くのがよい。特に登山道方向の根には注意が必要である。 


所々にある山頂の       丸太ベ
ンチ         7:00頃      

山頂はフラットで広い           7:00頃
新たに設けられた山名板      7:10頃
最近設置された        丸太ベ
ンチ     7:40頃




百蔵山への分岐点    8:15頃
 落ち葉で一杯の登山道       8:20頃
 ツツジ群生地への       分岐
点       8:25頃

紅葉している落ち  8:30頃




水場近くにある祠   8:40頃    
水場                 8:45頃
桧林の中を行く登山道   (登山口
近く)     9:05頃

 梨ノ木平駐車場      9:25頃





                             使用カメラ:   FINEPIX F300EXR  








11月27日 牛奥ノ雁ヶ腹摺山・小金沢山


 牛奥ノ雁ヶ腹摺山には7月に訪れて以来4ヶ月経つが、季節は巡り、現在は初冬の情景に移ろいを見せていると思われる。今回は樹木に着いた霧氷と富士山の写真を撮るため、雨上がりの次の日を狙って訪れることにした。
 今回も日川林道に取り付く登山口から西尾根を登り、牛奥ノ雁ヶ腹摺山から小金沢山まで往復する予定である。
  登山口を午前3時45分に出発。気温は-1℃、強風で樹木が揺れ凄まじい音をたてて大変賑やかである。西尾根登山口には登山口を示すものは何もなかったため、入口が分かりにくかったが、この程新たに案内標が設置された。この案内標には登山口と表記され、山頂まで70分と案内されているが、10〜15分見込んだ方がよい。
 西尾根登山道全般に最近見直されたようで、迷うことなく歩きやすくなっている。特に西尾根のピークから牛奥ノ雁ヶ腹摺山に向かう途中に散乱する倒木は整理され迂回することなく山頂へ向かうことが出来る。このコースが大分整備されたことにより、牛奥ノ雁ヶ腹摺山へ登る最短コースとしてメインルートに位置づけしても良いと思う。西尾根のピーク点は視界が開け、富士山の姿もシルエットで確認出来る。また、西には満月に1日早い宵待月が沈み込もうとしている。  
  山頂には5時05分に到着。相変わらず強風で、突風が襲うと体がよろける位の風速である。気温は-7℃、平年並みと思われるが、強風で体感温度は-10℃以下で、冷たさが骨の髄まで染み渡る。特に手足の指先は冷たさを通り越し、痺れで感覚があまりない。
  空気が澄んでいるせいか天空には下等級の星も良く見え大変綺麗な星空である。バルブ撮影も考えたが、三脚に錘を付けないと転倒の可能性がある状況では無理である。
  東の空は紅く色づき、今日の幕開け準備に入っている。日の出時間が近づくに連れ、富士山上空が薄紅色から朱色に刻々と変化を始めた。そして、日の出時間、富士山の雪面が紅く焼け出した。僅か5分間という瞬間であったが、カメラにはしっかり収めた。強風で三脚が微振動をする中、ぶれずに撮れているか心配である。今日は、強風で霧氷は形成されず、残念ながら霧氷と富士山の撮影は叶わなかった。ここでの撮影を終え、8時10分、小金沢山に向かう。
  途中、原生林を通過する箇所があり、やや登山道が分かりにくいが、谷側に降りないよう注意が必要である。
  小金沢山には8時50分に到着。強風は収まり、気温も上昇して寒さを凌げるようになってきた。今日は空気が澄んでいて、周辺の山々が鮮明に展望出来る。西側は樹木越しに南アルプスの雪を被った白峰の連なりが目に迫る。富士山もたっぷり雪を被り相変わらずクリヤーで神々しい姿を見せてくれている。
 9時30分、小金沢山を後に下山を始める。牛奥ノ雁ヶ腹摺山までの間は原生林や笹原の有るバラエティに富んだ雰囲気の味わえる登山道である。牛奥ノ雁ヶ腹摺山からは西尾根を下山するが、途中、尾根のピークからは富士山、上日川ダム、南アルプスの山々が一望でき、素晴らしい眺めが味わえる。登山口には11時10分に到着。今日は誰とも会うことはなかった。



今日の富士山



牛奥ノ雁ヶ腹摺山より

朝焼けの富士山    6:30頃    

朝日に焼ける前景          6:40頃

そそぐ陽光           7:35頃  
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 
 
 


小金沢山より

稜線上に聳える   9:00頃

枯木越しの富士山  9:10頃      

南側鞍部からの富士山    8:40頃
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 
 
 



山頂と登山道の様子


牛奥ノ雁ヶ腹摺山山頂   (新たに
山名標が設置された)   8:10頃

   山頂を北に下った笹原     8:
15頃

小金沢山山頂(新たに山名標が設置
された)  8:50頃  

日川林道に下る西尾根途中の樹林
帯     10:15頃





西尾根ピークからの      上日川
ダム        10:25頃

落葉で一杯の          西尾
根登山道     11:00頃

登山口近くの木製階段        11:00

   西尾根登山口               11:10頃





                                                



                行程:   西尾根登山口(3:45発)→西尾根ピーク(4:45)→牛奥ノ雁ヶ腹摺山(5:05着・8:10発)

                              →小金沢山(8:50着・9:30発)→牛奥ノ雁ヶ腹摺山(10:10)→西尾根登山口(11:10着)







                                                              使用カメラ: OLYMPUS E-P2   FINEPIX F300EXR