2022年撮影紀行(その1)




5月23日  大蔵高丸・ハマイバ

 梅雨入りが間近に迫る中、ハマイバのミツバツツジ開花状況が気になり、天候の安定した 23 日(月)に訪れることにした。この日は降水確率 0 の晴天と予報されていた。富士山撮影は間違いないと思われたが、ミツバツツジの開花は平年に比べ未だ早く、満開のミツバツツジと富士山の撮影は叶わないと考えられた。しかし、運が良ければミツバツツジが咲き富士山との撮影が可能かもしれないなどと淡い期待を寄せた。
 現在、焼山沢林道が工事閉鎖で日川林道経由により湯ノ沢峠に入らざるを得ない状況となっていた。30 分超えの時間的ロスが発生するが、歩かないで済むのは良かったと思う。
 午前 12 時自宅を出発。予報に反し曇り空で時折車のウインドーに雨粒が落ちてくる。大した雨量でないが、今後の天気が気になるところである。
 八王子 IC から中央高速に入る。途中、相模湖辺りから霧の発生でやや視界が悪くなる。大月 IC で高速を降り、甲州街道一般道を走るが、所々で霧の発生があり全体的に視界が良くない。笹子トンネルを抜けると甲斐の大和村に入るが霧は嘘のように無くなり、視界も良好になった。暫く走行すると敬徳院の信号があり、ここを右折し大菩薩初鹿野線に入る。
 県道 218 号大菩薩初鹿野線は甲州市内を通る一般道であり、国道 20 号線に交差する敬徳院の信号地点は県道218 号線の終点に当たる。
 日川林道経由で湯ノ沢峠の駐車場に着いたのは午前 2 時 15 分。既に 1 台の車が止められていた。この車の主は車中泊したようだ。現在霧の発生は無いが天空は曇り空である。雲の高さはかなり低い位置にあり、視界もあまり良くない。出発準備していると既に止められている車の主が出てきて朝の挨拶をしてきた。それに応え挨拶を返したが、会話はしていない。自分の準備に合わせるようにその人も準備を始めた。
 2 時 40 分、駐車場を出発。雲が低いせいか雲の中にいる感じがする。湯ノ沢お花畑を通過していると西側に甲府盆地の灯りが確認できるが、今日は全く見えない。今日の予定は大蔵高丸で日の出時間帯に朝焼け富士山を撮影し、その後、ハマイバに行き、ミツバツツジの開花状況を確かめ、近くの視界の開けた富士山撮影ポイントで撮影する予定である。
 山頂に向かう途中、既に止められていた車の主が追い付いてきたので先に行って貰った。どうもハマイバに行くようだ。ミツバツツジは未だ開花前と思われるが・・・・・・。
 大蔵高丸には 3 時 20 分に到着。霧は出ていないが頭上で雲が渦巻いているのが分かる。時折青空を垣間見ることが出来る。時間の問題で天気が回復することを確信した。撮影準備に入り、富士山の山頂が見えたら直ぐにシャッターを切る体勢を整えた。日の出時間と共に青空の範囲は広がり富士山の山頂が見え隠れを始めた。5 時30 分、富士山の山頂の 1 部が微かに見えた。透かさずシャッターを切るが、未だ薄暗く霧が渦巻き抜けは良くない。間もなく朝焼けは発生したがドス黒い色の焼け方で綺麗とは言い難い。しかし、時間の経過と共に抜けは少しずつ良くなって来た
 大蔵高丸での撮影を終え、5 時 00 分ハマイバに向かう。ハマイバのミツバツツジの東側の株の所には午前 5時40 分に到着。間もなく開花する状況であるが、膨らんだ蕾の状態にある。1 週間ほどで満開になると思われるが、これからの気温によって前後すると考えられる。一方、西側の大株も蕾の状態で東側ほど蕾は膨らんでいない。満開になるのは東側の株より 3~4 日ほど後になると思われる。
 ミツバツツジの大株を後に撮影場所を移動する。ハマイバの山頂を 6 時 30 分に通過。この先に視界の開けた撮影ポイントがあり、そこに 6 時 40 分到着。ここで腰を下ろし、富士山の撮影を行う。正面(南西方向)には重みのあるどっしりとした富士山が居座っている。山頂の雪も程々で美しい姿が見られる。この場所の周辺にはワラビが自生し、撮影の合間にワラビ狩りを行い、200gほど収穫した。ここで朝食を摂りゆっくり過ごした。
 8 時 30 分、この場所を後に下山を始める。大蔵高丸で小休止、花の撮影をしながら湯ノ沢峠の駐車場には11:00に到着。駐車場には 2 台の車が止められていた。
 今日はお花畑〜大蔵高丸間で男女 3 人組の登山者と、男性 1 人の登山者と出会った。



今日の富士山


大蔵高丸より日の出時間帯の富士山(湿度が高いため色が鈍い) 4:30 頃
ハマイバの撮影ポイントから(山頂の雪の量のバランスが良い)6:40 頃



撮影場所は右上に同様(紺碧の空が素晴らしい)       8:10 頃




花の開花状況と山頂及び登山道

 ミツバツツジは6 月初め頃が例年満開となり現在、全体的に蕾に成長しているが、満開になるのは 1 週間から 10 日先になると予想される。昨年に続き花芽はそこそこに感じるが、 2 年続けて豪華な咲き方は今迄の開花状況を振り返っても期待できないように思われる。特に登山道西側の大株は花芽が少ないように感じるが、果たしてどのような咲き方をするのか楽しみである。一方、登山道東側のミツバツツジは株数は少ないが日当たりが良く花芽も大分膨らんでいて綺麗な花が期待できる。


                     ハマイバのミツバツツジ開花状況                            登山道際に咲く花

東側の株(日当たりが良いせいか蕾が大きい)
5:50 頃
登山道を挟んだ西側の大株(幅が広く右側程
開花が 進んでいる)     6:10 頃
ノジスミレ(スミレ科)       6:10 頃


シロバナヘビイチゴの花(バラ科)   8:55 頃
フデリンドウ(リンドウ科)     9:20 頃
果肉植物?名称不明(調査中)   10:00 頃



                                     登山道からの景観

ワチガイソウ(ナデシコ科)    10:20 頃
湯ノ沢お花畑に咲くミツバツツジ    10:35 頃
湯ノ沢お花畑から大蔵高丸を望む
(山頂は雲で見えない)   10:45 頃


                            湯ノ沢峠と登山者数カウンター

同上右かから白谷丸を望む
(雲が掛かり見えない) 10:45 頃
反対方向の北へ向かうと小金沢連嶺や
大菩薩嶺に向かう 10:55 頃




                                                  使用カメラ:LUMIX DCM―G8 CASIO     EXILIM EX−ZR62







1月28日  百蔵山

 百蔵山山頂には午前 5 時 15 分に到着。日の出時間(6 時 45 分)まで 1 時間 30 分程余った時間がある。この時間は行程に余裕を持たせたため余った時間であるが、夜景や星空の撮影が出来ればその時間に充てることが出来る筈だった。しかし、南西方向(富士山方向)の天空は黒い雲に覆われ星の瞬きも見られず富士山の姿もない状況である。今は天気の回復を待つしかないが気象予報では今日は未明から1日中晴れの予報となっていた。現在は曇り空で予報は的を外した感がある。
 東の空は夜明けに向かい既に赤みを帯びている。雲は少ないように見えるが、富士山の朝焼けが見られれば御の字である。東の天空には雲の切れ間から月齢 25 日の下弦の月(三日月の弦が反対)が時折姿を見せている。下弦の月は 2月1日に新月を迎える。
 山頂に到着したときの気温は 0℃。風も殆ど無く比較的暖かい朝を迎えている。南西方向(富士山方向)には黒い雲が立ち込め富士山の撮影は難しいと思われた。気温は6 時ごろに−5℃まで下がり寒い朝となった。
 日の出時間が近付き周辺は明るさを増してきたが、南西側に見られる富士山の姿は何処にも見当たらない。空気は乾燥しているが山の中腹には靄が発生していて抜けはあまり良くない。富士山が姿を現しても鮮明な写真は撮れないだろうと思われた。天気は少しずつ回復傾向にあるようで撮影に期待が掛かる。
 富士山山頂の一部が見え出したのは日の出時間を 7〜8 分過ぎてからである。それも雲の合間からで全容は見えていない。富士山頂は千切れた棚引く雲に覆われ、その周辺はガスが充満し不鮮明な状況だったが、時間の経過と共に失われていた鮮明さはある程度回復してきた。
 靄で抜けの悪い条件の中、鮮明な富士山の撮影は難しいと思われたが、天候回復が多少あり日の出時間帯には山頂付近の雲が焼けそれなりの写真が撮れたと思う。写真の良し悪しは置いといて条件の悪い中、富士山が撮影できて良かった。
 今日は山頂で 1 人の登山者と出会い、下山時には中腹の展望所付近で登って来た 登山者2 人組と挨拶を交わした。駐車場に降り立った時に 1 台の車がやってきた。駐車場には自分の車とこの車の 2 台だけだった。



今日の富士山

 早朝は雲が多く富士山の撮影が危ぶまれたが、徐々に天気は回復し青空が覗くようになった。
 

                日の出直後の富士山           6:50 頃  
               山間の街と富士山              8:20 頃




山頂と登山道の状況

 雨が少なく登山道にも土埃が溜まり風に煽られ舞っている状況である。平野部ではこのようなことが多いが山では滅多にない。この時期には登山道の脇に霜柱が立っていることが多いが、乾燥しきっているためかこれらも見られない。

山頂の様子(右奥の上の方に富士山が゙)8:30頃
葛野方面への分岐点          8:50頃      
中腹の富士山展望所          9:10頃    


登山口への案内板          9:10頃    
水場                       9:55頃    
登山口への案内板            10:00頃


駐車スペース                10:00頃




                                               使用カメラ  ・LUMIX DMC-D8   ・AQUOS sense4







4月28日  奈良倉山

 気象情報によると当日の午前中は雲が多いが昼頃には晴れ間が覗くと予報されていた。ところが、tenki-jp の1 時間ごとの天気予報によると、前日の夜間から次の日の午前 6 時ごろまで晴れ、その後、正午まで曇りで、更に正午からは晴れの予報となっていた。今回も撮影は日の出時間帯に狙う予定で富士山の撮影は可能と判断し、4 月 28 日に奈良倉山を訪れることとした。
 自宅を午前 1 時に出発。予報に反し天空を伺うと曇り空のようである。今回も一般道経由で青梅街道から小菅村に入り松姫峠に向かうが、奥多摩湖を通過する頃には霧の発生で視界がやや悪くなってきた。小菅村に入り松姫峠に向かう道路に入ると更に霧は濃くなり視界も悪くなった。

 松姫峠の駐車場には午前 2 時 50 分に到着。濃い霧の中、出発をするかどうか迷った。昨年、同時期に奈良倉山を訪れている。雲海狙いで雨上がりの日を狙ったが、この日も霧は晴れることなく富士山は撮影できなかった。今回、二の足は踏みたくない思いは強いが、迷った挙句、晴れることを期待し出発することにした。
 午前 3 時 10 分、松姫峠を出発。昨年より霧は薄く視界はそれほど悪くはない。地面は乾いていて水溜りもなくドライな感じである。湿度が 60%でジメジメした感覚はない。林道の撮影ポイントをから富士山方面を覗いたが、姿は全くなく、山頂に向かうことにした。

 山頂には 4 時 10 分に到着。霧は漂っているがそれほど濃くはない。かといって周辺の山は確認出来る状況ではない。天空は厚い霧や雲に覆われているようで、これらの動きすら感じられない。いつまで待てば天候が回復するのか見当が付かない。日の出時間も過ぎたが状況には変化はない。このまま引き上げる訳にはいかないという思いは強く、晴れる予報の正午頃まで待機しようという気持ちになってきた。結局、時間が進むのみで回復の兆しは見えず、山頂を 11 時 40 分に林道経由で松姫峠に向かった。

 松姫峠には午後 12 時 55 分到着。駐車場には自分の車を含め 5 台止められていたが、登山者と出会うことはなかった。昨年に続き残念ながら富士山を撮影することは出来なかった。今回も気象情報に対する読みが甘かったと思われた。




山頂に咲く花と林道の状況


 山頂には山桜やタチツボスミレ、ミツバツチクリ、ノイチゴなど春先に咲く花が目を楽しませてくれている。


山頂の様子


山頂の様子 
松姫峠への道標 



山頂に咲く花と林道からの眺め


ヤマザクラの種類  
タチツボスミレ
クサイチゴの花  

ヤマザクラの種類 
 同 左  
ヤマザクラの種類 

山頂からの下山道  
新緑が綺麗な登山道周辺 
林道の富士山撮影ポイント  

  林道際に咲くミツバツツジ    
林道より深城ダム湖を俯瞰    
松姫峠駐車場(自車を含め4台止めれられている)



                                                   使用カメラ  ・LUMIX DMC-D8    ・EXILIM EX−ZR62