2013年撮影紀行 NO9
8月8日 清八山
7月は暑すぎたせいか富士山も夏バテしているようで元気な姿を見ることが出来なかった。清八山は今年1月の積雪期に訪れて以来半年ぶりになるが、十二景の山で富士山に最も近い山でもあり、その分撮影確率も高いと思われるため、今回は清八山から富士山を狙うことにした。
今回もいつも通り笹子側登山口から入ることにした。このコースは清八山の北側斜面に付けられた比較的傾斜がきつい登山道である。特に冬場は雪が凍結しアイゼンを装着しないと登れない山である。
笹子追分から南に向かう道路に入り、追分トンネルを抜け変電所を右手に見ながら進み、橋を渡ると林道の入口である。入口から暫くは大きな石がゴロゴロした荒れた道である。途中からコンクリート舗装の道路になるが、所々荒れた道に遭遇する。この林道は登山口近くまで進入が可能であるが、今回は深い泥濘を越えるのは無理と判断し手前に車を置き歩くことにした。
午前2時35分、車を置いたところを出発。10分程で登山口に入る。風はなく気温はそれ程高くないようであるが湿気が多く少し歩くだけで汗がにじみ出てくる。空を見上げると満天の星空、天気は良さそうである。今日こそはカメラに富士山を収めることが出来ると確信した。
小高い丘を登り切ると、山道に入り暫く沢に沿った登山道を歩く。左から沢音が聞こえるが、今年は音が小さい感じである。暫くするとベンチのある中間点の休憩所に到着するが、もう沢音は聞こえてこない。これより暫くつづら折りの登山道が続き苦しい登りが強いられる。とにかく蒸し暑く汗の出も半端ではない。峠に近づくと傾斜は緩くなり苦しかった息遣いが急に楽になる。
清八峠の到着は4時15分。既に周辺は明るみを帯びている。ここまでくると山頂までは僅かである。山頂到着は4時25分。富士山は見えているが靄で薄い膜が張ったように不鮮明である。山道の灯りがやっと見えている状況である。山頂の気温は19℃、風は殆どない。掻いた汗で衣服が濡れ体温が奪われているようで、寒さを憶えセーターを一枚着込む。
そろそろ日の出時間であるが靄が淀んでいて相変わらず抜けが悪い。東の空も雲が多く日差しがない。今日も期待が外れた。取りあえずフィルムカメラに10枚ほど収めたが、写真にはならない状況である。
7時40分、山頂を後にする。既に日は高く強い日差しで蒸し暑い。今日は日の出時間に間に合うよう登りでピッチを上げたため、かなり体力を消耗している。下りで足の踏ん張りが利かないのは筋肉疲労を起こしている可能性が高い。荷物を少し軽くしたいと思っているが、撮影機材を減らす訳にはいかず悩ましいところである。山道を抜け登山口近くの小高い丘を下っているとき浮き石にのり前のめりに転倒、ザックが頭の上に乗り暫く起きあがることが出来なかった。20kgの荷物はやはり重い。重さで体勢を入れ替えることが出来ない状態である。右膝と右肘を打撲したようであるが痛みで力が入らず10分程そのままの体勢で休み、力を温存することにした。少しずつ体制を入れ換えザックから腕を外し、やっとの思いで立ち上がることが出来た。最近体力の衰えとバランス感覚が悪くなったことを痛切に感じる。
車の所に戻ったのは9時ちょうど。今日は山を独り占めできたが、富士山撮影は残念なことに不満足に終わった。1箇月半まともな富士山が撮れていないことを考えるとややストレスを感じざるを得ない。
今日の富士山
ここの所暑さのせいかクリヤーな富士山を望むことが出来ない。今回も同様であるが日の出時間帯から下山するまで殆ど変化はない。
日の出時間帯(僅かに雲が色づく) 4:50頃撮 影 |
時間が経過しても変化は殆どない 6:40頃撮影 | |||||
登山道と花の状況
花は少なく登山道全般で見られるのはヤマアジサイぐらいである。
ヤマハハコ(キク科) | 清八山山頂 7:30頃 |
山名標示板 7:30頃 |
清八峠 7:35頃 | |||
ウスユキソウ(キク科) |
清八峠からの下山道 7:40頃 |
ヤマアジサイ(ユキノシタ科) |
ヨツバヒヨドリ(キク科) | |||
不明(調査中) | 休憩所 8:10頃 |
小高い丘を下ると登山口 8:30頃 |
不明(調査中) | |||
ヤマホタルブクロ | オトギリソウ(オトギリソウ科) |
登山者カード提出箱 8:50頃 |
登山道入口(左側へ登る) 8:50頃 | |||
マツヨイグサ(アカバナ科) | ||||||
行程:車の場所(午前2:35発)→登山口(2:45)→休憩所(3:30)→清八峠(4:15)→山頂(4:25着・
7:30発)→清八峠(7:35)→休憩所(8:10)→登山口(8:50)→車の場所(9:00)
使用カメラ:OLYMPUS EP-2 FINEPIX F300EXR
8月22日 高川山
今回は満月の夜に登山道の明かりが灯る夏富士と、街の明かりが連なる夜景を撮影するため、深夜に高川山を訪れることにした。
満月の明かりで富士山を撮影する場合、月の位置が大きなポイントとなる。特に長時間露光する場合、富士山に対し横(西側)から光が当たるような月の位置が理想である。この時期は三ッ峠付近に月没するが、その直前が撮影条件は最も良い。しかし、本日は満月を1日過ぎたため月没時間も遅くなり、日の出の時間帯に入る。そのため明るくなる前の午前3時から4時位までが撮影時間帯としては良い。
8月21日の満月はブルームーンと言われる数年に1度しか見られない特別な満月である。この満月を見ると幸せになると言われている。因みにブルームーンには2つの定義がある。1つ目の定義は「1カ月のうちに2回満月が現れたときの2回目の満月」である。2つ目の定義は「1年を二分二至(春分、夏至、秋分、冬至)で4シーズンに区切った場合、本来なら1シーズンに3回しか満月が見られないが、1シーズンに4回満月が現れたときの3回目の満月」である。8月21日は2つ目の定義によるものである。
昨晩は車で初狩側登山口の空き地に車を止め車中泊をした。一時雨が降ったが長くは降らなかった。雨が止んでからウィンドーを半分ほど開放にして寝たが、蒸し暑さで殆ど寝られずに起床時間となった。
午前2時に山頂到着目差し初狩側の登山口を0時45分に出発する。天空は曇り空で星を見ることが出来ない。天気予報を信じて訪れたが山頂に立ってみないと状況は分からない。
風が殆ど無く湿度が100%と言う感じで、非常に蒸し暑く汗がたらたら流れ眼鏡が曇る。ガスが発生しているようで視界が尚更悪い。今回も登山コースは男坂を登り、女坂を下山する予定である。1時10分、分岐点を通過し男坂に入る。暑さと寝不足で体力の消耗が激しい。合流点を1時45分に通過し、山頂には2時10分に到着。予定より10分程遅れての到着である。
街の明かりや富士山登山道の灯りは見えているが、薄いガスが掛かり不鮮明である。天空は雲が多く月を見ることが出来ない。時折、ガスが濃くなり富士山はガスに被われ姿を消す。
汗で濡れた衣服を乾かすため上衣全てを脱ぎ捨て裸で過ごすが、湿気で衣服が乾くどころか、水分を吸収し余計に濡れる状態である。
3時頃になり霧が晴れだし雲の合間から満月か望めるようになった。それでも薄く靄が発生していてクリヤーな画像は望めない感じである。フィルムとデジタル、各々バルブ撮影を行うが、フィルムが15分から20分位、デジタルが感度を上げて30秒の露光時間で撮影。フィルムの撮影は捗らず2時間で6枚程度である。
デジタルは長時間露光に弱く、粒子が荒れてコントラストにも欠け満足な写真が撮れない。満月の夜間撮影では山頂付近の雲が満月に照らされ、その雲の形や色彩、動きが幻想的な画像となって現れる。そして、長時間露光によって実際に目に映る画像と違って面白い効果が期待出来る。
日の出時間帯の撮影にも期待を寄せたが、良い撮影条件は得られなかった。下山を8時10分に始め、女坂コースを花の写真を撮りながら下山。登山口には9時20分に到着。今日は登山者に出会うことはなかった。
満月の明かりで富士山を撮影する場合、月の位置が大きなポイントとなる。特に長時間露光する場合、富士山に対し横(西側)から光が当たるような月の位置が理想である。この時期は三ッ峠付近に月没するが、その直前が撮影条件は最も良い。しかし、本日は満月を1日過ぎたため月没時間も遅くなり、日の出の時間帯に入る。そのため明るくなる前の午前3時から4時位までが撮影時間帯としては良い。
8月21日の満月はブルームーンと言われる数年に1度しか見られない特別な満月である。この満月を見ると幸せになると言われている。因みにブルームーンには2つの定義がある。1つ目の定義は「1カ月のうちに2回満月が現れたときの2回目の満月」である。2つ目の定義は「1年を二分二至(春分、夏至、秋分、冬至)で4シーズンに区切った場合、本来なら1シーズンに3回しか満月が見られないが、1シーズンに4回満月が現れたときの3回目の満月」である。8月21日は2つ目の定義によるものである。
昨晩は車で初狩側登山口の空き地に車を止め車中泊をした。一時雨が降ったが長くは降らなかった。雨が止んでからウィンドーを半分ほど開放にして寝たが、蒸し暑さで殆ど寝られずに起床時間となった。
午前2時に山頂到着目差し初狩側の登山口を0時45分に出発する。天空は曇り空で星を見ることが出来ない。天気予報を信じて訪れたが山頂に立ってみないと状況は分からない。
風が殆ど無く湿度が100%と言う感じで、非常に蒸し暑く汗がたらたら流れ眼鏡が曇る。ガスが発生しているようで視界が尚更悪い。今回も登山コースは男坂を登り、女坂を下山する予定である。1時10分、分岐点を通過し男坂に入る。暑さと寝不足で体力の消耗が激しい。合流点を1時45分に通過し、山頂には2時10分に到着。予定より10分程遅れての到着である。
街の明かりや富士山登山道の灯りは見えているが、薄いガスが掛かり不鮮明である。天空は雲が多く月を見ることが出来ない。時折、ガスが濃くなり富士山はガスに被われ姿を消す。
汗で濡れた衣服を乾かすため上衣全てを脱ぎ捨て裸で過ごすが、湿気で衣服が乾くどころか、水分を吸収し余計に濡れる状態である。
3時頃になり霧が晴れだし雲の合間から満月か望めるようになった。それでも薄く靄が発生していてクリヤーな画像は望めない感じである。フィルムとデジタル、各々バルブ撮影を行うが、フィルムが15分から20分位、デジタルが感度を上げて30秒の露光時間で撮影。フィルムの撮影は捗らず2時間で6枚程度である。
デジタルは長時間露光に弱く、粒子が荒れてコントラストにも欠け満足な写真が撮れない。満月の夜間撮影では山頂付近の雲が満月に照らされ、その雲の形や色彩、動きが幻想的な画像となって現れる。そして、長時間露光によって実際に目に映る画像と違って面白い効果が期待出来る。
日の出時間帯の撮影にも期待を寄せたが、良い撮影条件は得られなかった。下山を8時10分に始め、女坂コースを花の写真を撮りながら下山。登山口には9時20分に到着。今日は登山者に出会うことはなかった。
今日の富士山と山頂からの眺め
この時期は水蒸気が多く、クリヤーな画像は望めなかったが夜景の雰囲気は得られた。
午前3時頃撮影 |
午前3時40分頃撮影 |
ブルームーン 午前4時 頃撮影 |
朝焼け 午前5時 20分頃撮影 |
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吊し雲の競演 午前5時30分頃撮影 |
午前7時30頃撮影 | 山頂と富士山 8:10頃 | ||||
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花の開花と登山道の状況
花は全般に少なく、野菊が登山道全般で見られた。登山口を少し入った所から男坂・女坂の分岐点までは工事のための立入防止ネットが張られ、オレンジ色のネットは目を引き、残念ながら景観を損ねている。
ママコナ(ゴマノハグサ科) |
女坂コース・沢の崩落箇所 8:30 頃 |
女坂から玉子石コースへの 分岐点 8:40頃 |
ヒイラギソウ(シソ科) | |||
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ウド(ウコギ科) |
クズ(マメ科) | オレンジ色の立入防止ネット | キンミズヒキ(バラ科) | |||
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ヤマホトトギス(ユリ科) | ヤマアジサイ(ユキノシタ科) | シロヨメナ(キク科) | 登山口に設置されたトイレ 9:20頃 | |||
使用カメラ:OLYMPUS EP-2 FINEPIX F300 EXR