2012年撮影紀行 NO16




10月6日 高川山


 10月6日は高川山の名物犬ビッキーの命日にあたる。早いもので亡くなって2年目となり、今回は線香と饅頭を持って追悼登山を行うことにした。勿論、富士山撮影はいつも通り行う予定である。
  午前3時20分、男坂、女坂の登山口を出発する。今回も男坂を登り、女坂〜玉子石コースを下山することにしている。天気の状況は暗闇で良く分からないが、時折、木の合間から朧気な月の姿が見え隠れする。今日は雲の多い天気のようである。山頂には4時40分に到着。気温15℃と涼しく、掻いた汗も直ぐに乾く。
 ここの所、軽いザックで山登りをしていたせいか、今回はいつもの荷物の重さに疲れ気味で山頂を踏む。暗い中にも富士山の姿はシルエットになって確認出来る。夏の風物詩とも云える登山道の灯りは全く消え、夏の終わりを告げられた想いが一抹の寂しさとなって心に入る。西の空の高い位置には宵月(月齢20日)が雲の合間から朧気に精彩を欠いて見えている。天気が悪くなる兆候のように思われるが、今のところ雲は多いものの雨は大丈夫そうである。
 朝の早い時間帯には天気の急変は比較的少ないため早速撮影準備に取り掛かり、富士山が見えている内にバルブ撮影から始める。しかし、水蒸気が多いためか時間が経つに連れ靄は濃くなるばかり、視界は不鮮明さを増長し、日の出の頃には撮影条件が悪化する。これからの回復は見込めず富士山撮影を打ち切る。
 8時、山頂を後に下山を始める。花の写真などを撮りながら登山口に向かうが、この時期は花が少なく、紅葉にも早い。また、夏の名残が色濃くあり、山全体に季節感が中途半端な感じを受ける。夏が秋にずれ込んだ影響なのかも知れない。 登山口には9時に到着する。下山途中、登山者に出会うことはなかったが、登山口で2〜3人のグループ5組と、初狩に向かう途中の林道で15人位のグループと行き交った。
 今日は三連休の初日と云うこともあり登山者は多かったようである。何といっても高川山は初狩駅から登山口までが近く、富士山の眺めが素晴らしいことが、人気を盛り上げている。



今日の富士山


夜明け前の富士山             5;10頃




日の出直後の富士山          5:50頃







山頂の様子と展望


日ノ出時間の東の空(雲の形と空の
焼け方が異様)         5;40頃  

日の出後の東の空            (雲が多
い)      5:55頃

ビッキーの供養                 饅頭を
供え線香を1時間ほど焚き冥福を祈り
ました。

山頂の様子(嘗てはビッキーの姿が
あったのだが)         8:10頃  






登山道と花の開花状況


アキノキリンソウ              (秋の麒
麟草 )  キク科  

山頂から下る登山道  8:15頃夏の名
残が未だ強い

ドクツルタケ??  だとすると猛毒

女坂の谷を横断する          崩壊場
所    8:25頃




秋の産物 ヤマグリ     (実は見
つからず)

 カワラタケ             制癌
性を有するとか?  

女坂から玉子石コースへの 分岐点
   8:40頃  

玉子石コースの登山道     8:40
頃  




ヤマゼリ(山芹)セリ科  

アキノウナギツカミ     (秋の鰻
掴み) タデ科

ゲン
ノショ
ウコ
(現
の証
拠) 
フウ
ロソ
ウ科

男坂・女坂コース登山口     9:10
頃  















シロヨメナ(白嫁菜)          
  キク科            





登山口駐車場から望む     滝子
山   9:15頃    







                                  使用カメラ:OLIMPUS E-P2   FINEPIX F300EXR






10月30日 大蔵高丸・ハマイバ


  今年は夏が秋にずれ込み、紅葉が平年に比べ全般に遅れている状況がある。大月の山も例外ではないと思われるが、富士山と紅葉を撮影するため、紅葉の最盛期を狙って、ハマイバ・大蔵高丸を訪れることとした。紅葉も花と同じように時機を逸すると意図した写真を撮ることができないため、最盛期の設定が大変難しい。
  午前4時20分、湯ノ沢峠の駐車場に到着。既に5〜6台の車が止められていた。皆さん車中泊のようで未だ寝ている様子。暫くすると私の登山準備する音が聞こえたのか、車内灯が点き皆さん起き出したようだ。天空を望むと所々で雲の合間から星が見られる。天気は悪そうではないが、やや湿気があり靄っている感じを受ける。今回の撮影はハマイバで朝焼けの富士山と、光が回った頃に紅葉を従えた富士山を撮る予定である。
  4時30分、湯ノ沢峠を出発する。風が強く木々のざわつきが耳に残る。お花畑を通過する頃、西の空には雲の合間から満月が見え隠れする。雲が多い天気のようで、富士山を望めるかどうか微妙である。大蔵高丸を5時15分に通過、富士山は黒いシルエット姿で望むことができるが、靄が掛かりやや不鮮明に見える。撮影地点はハマイバ山頂手前を少し南に下がった斜面中腹である。前面が開け富士山丸写しが可能で、広がる広葉樹林の紅葉を切り取ることのできる絶好の場である。
  撮影ポイントには5時35分に到着。富士山は雲の間から山頂を覗かせている。南からの風が強く、気温3℃は平年並みと思われるが、体感温度は低く寒さを強く感じる。今日の日ノ出時間は6時頃で、急いで撮影準備を始める。東の空は既に夜明けの準備に入り、赤く焼け始めている。東の空も雲が多く、日ノ出時間に富士山に光が入るかどうか微妙な状況である。
  日ノ出時間には山頂に光が差し、一時朝焼けをしたが、15分後には色はなくなる。周辺の雲も多く、やがて山頂は雲に隠れる。今日は朝焼けの富士山を撮れただけでもラッキーということができる。「早起きは三文の徳」ということわざがあるが、適中したようである。
  この場は7時に切り上げ、紅葉の状況を観るため、山頂から更に南へ下った所まで足を延ばす。急斜面を滝子山方面に向かった途中に紅葉の素晴らしい撮影ポイントを見付ける。富士山は雲に隠れ撮影に至らなかったが、次の機会にはこの撮影ポインドで是非富士山と紅葉を撮りたいと思う。今日はこれで撮影を切り上げ、ハマイバ、大蔵高丸、湯ノ沢峠に戻ることにする。
  紅葉の見頃は2〜3日遅かったような気はするが、先ず先ずだった。大蔵高丸からの下山時に一人のカメラマンと出会い、20分程情報交換をさせて頂いた。湯ノ沢峠には9時40に到着。未だ車が5台ほど止められていた。




今日の富士山


 

朝焼ける富士山               6:00頃  




雲が多く太陽は雲に遮られ光がない     6:20頃








登山道と周辺の状況


東の空の朝焼け(ハマイバ撮影地点
より)   6:05頃    

ハマイバ山頂          7:10頃

ハマイバ山頂を南に下った 所の紅
葉      7:40頃  

  ハマイバから大蔵高丸に向かう登
山道     8:00頃  




未だに原形をを留めている ヤマハ
ハコ     8:00頃

色鮮やかな落ち葉    8:10頃
花びらを落としても未だ咲いているヘ
ビイチゴの花     8:15頃

大蔵高丸山頂        8:30頃




蔵高丸山頂に咲く?赤い花(調査
中)     8:40頃    

お花畑より白谷丸を望む(ガスが掛
かっている)  9:30頃

お花畑より大蔵高丸を望む   9:30

ノイバラの赤い実      9:30頃




 お花畑より北方面の紅葉        
    9:30頃  

湯ノ沢峠駐車場       9:35頃


駐車場脇の紅葉      9:50頃







行程:湯ノ沢峠(午前4時40発)→大蔵高丸(5:15)→ハマイバ撮影地点(5:35着・7:00発)→ハマイバ山頂(7:15)→

ハマイバ山頂を南に下った地点(7:40)→大蔵高丸(8:30)→湯ノ沢お花畑(9:25)→湯ノ沢峠(9:40着)





                                     使用カメラ:OLYMPUS E-3  ・FINEPIX F300EXR