2012年撮影紀行 NO15
9月6日 滝子山
登山紀行
今回は同行者3名と、笹子側道証地蔵登山口から“すみ沢”コースを通り山頂へ。下山は初狩の藤沢へ下るコースを歩くことにした。富嶽十二景の山の中で最も距離が長く、どうしても訪れる回数が少なくなる傾向の滝子山であるが、今回は富士山撮影が目的でなく、山歩きを楽しむために計画したものである。時間的制約もあり、歩く時間を少しでも減らすため、両方の登山口に車を置いての登山計画とした。
道証地蔵近くの空き地に8時40分に到着。既に3台の車が止められ、同乗者の姿は見当たらず皆、山頂に向かっているものと思われる。我々も登山準備をして9時に登山口を出発。
すみ沢コースは沢の中腹に沿って登山道が付けられ、終始沢の音を聞きながら登るコースである。夏の時期には沢風が心地よく滝の音と共に暑さを忘れさせてくれる。暫く沢の左岸側を歩き、30分程過ぎて沢の底に下ると、対岸に渡る橋が見えてくる。以前、この橋は丸太2本を平行に並べただけのもので先に行くほど細くなり、暗い時に渡るのは緊張を強いられた思いがある。その後、丸木橋は改良が加えられ不安はだいぶ解消されたが、昨年の台風でこの丸木橋は流され、新たに鋼製の立派な仮橋に架け替えられた。幅員も以前に比べ広くなり、安心して渡ることが出来るようになったことは大変有り難い。
仮橋を渡り右岸側に移ると暫く傾斜の緩い登山道を行く。更に進むと急斜面に出会い、これを息絶え絶え登り一息付いた所に曲り沢への分岐点がある。この場所は沢から離れ、沢音もだいぶ遠くから聞こえるようになる。出発して1時間程経過したが、先ず先ずの滑り出しである。これからも右岸側の緩やかな登山道を歩き、やがてザレ場に差し掛かる。昨年12月に訪れたと時に比べ、だいぶ地形の改変が見られる。雨で斜面が崩壊し全体的に傾斜が緩くなっている状況である。登山道も以前より沢底寄りに変更され、今までよりも不安なく歩き易くなっている。難なくザレ場を通過。平坦な道を暫く進むと骨組みだけになった小屋が見えてくる。以前は炭焼き小屋だったと聞いているが、何年も使われていないようである。2年位前までは小屋にブルーシートが掛けられ、シートの隙間から布団が敷かれている状況が見えた。暗い時間帯にここを通過する時にいつも不気味さを感じた思いがある。
高度が上がるに連れ、沢との距離感もなくなり沢幅は縮小され、時々狭い沢を横断するなど、分水嶺に近づいている感じを受ける。途中の沢でイワナを発見(後で分かったことだが“ヤマトイワナ”という名前で絶滅危惧種にある貴重な魚だそうである)写真にしっかり収める。
暫く先に進むと、今度は樹林帯の登山道へと変わり、山の雰囲気が一変する。滝子山はいろいろな表情を持った山だという印象を受け人気の山だということが頷ける。
大谷ヶ丸の分岐点には11時05分に到着。沢音も聞こえなくなり、ここまで来ると先が見えてくる。暫くヒヨドリバナの群生したなだらかな長く広い尾根をひたすら登る。これを登り切ると、鎮材ヶ池に到着する。小さな池があり、その横に白縫神社が建てられている。平安時代、源為朝と白縫姫や侍女たちが自刃した場所という伝説が残っている。これより山頂まではやや急な登りとなるが僅かな距離である。少し登り始めると上方から鈴の音が聞こえてくる。登山口に止めてあった車の人達かと思いきや、一人のやや高齢な男性登山者が喘ぎなから登っている。挨拶を交わし追い越すが、やっとの力で登っている様子が伺える。
山頂には11時55分に到着。ほぼ予定通りの時間である。それ程広くない山頂に3人と7人の2グループ10人が休憩していた。追い越した1人が直ぐに到着したが、山頂のグループとは関係なく単独登山のようである。山頂は我々を含め合計15人と満杯になった。3人は学生風の若い人達で寂尚尾根を登ってきたが、大変だったようである。寂尚尾根はもう懲りたそうで、下山は別のコースを下ると洩らしていた。一方、7名のグループは中高年の男女で、何処の山でも見掛ける元気一杯の人達である。登山口の車2台の人達で、登ってきた道をまた下山するそうである。最後に登ってきた1人の男性は、外反母趾が酷く自ら手当をしていたが、痛みが辛そうで気の毒である。登山口に止めてあった3台のうちの1台の車の持ち主と思われる。
今日は雲が多いながらも時折日差しがあり、それ程暑くはなく、先ず先ずの登山日和である。残念ながら富士山は雲に隠れ望むことは出来ないが、近隣の山々の視界は良好である。天気予報では午後になると大気が不安定となり、雷雨になるとの予報が出されているが、今の所この兆候は見られない。が----いつ“ザーッ”と来るかも分からない。
昼食を済ませ、12時50分に下山を始める。車1台では同じ道を下らなければならないが、2台の使用は別コースを取れるので合理的で時間短縮にもつながる。以前、大月の山で出会ったカメラマンは軽トラにバイクを積んで下山口に運び、どちらか1台で登山口まで行き登山するという1人で可能なパターンを取っている人がいた。この時は成る程と感心した憶えがある。
藤沢への下山道は桜沢水場までは始めてのことで、様子が分からず引率者として少し不安はあったが、情報を集め不安はある程度解消された。山頂直下の下りは急斜面が続き、途中、新道分岐で新道(女坂)を下ることにした。女坂の登山道は良く整備され、旧道(男坂)より距離は長く多少時間を要するものの安心して歩くことの出来るコースである。
女坂、男坂が合流する桧平には13時30分に到着。この頃から微かに雷の音が聞こえるようになってきた。空を見上げても黒い雲は未だ見当たらず、暫くは大丈夫と思われた。皆さんにはメールで雨になるから必ず雨具を持参するよう伝えたが、必ずと伝えた本人が車に忘れるドジを踏んでしまった。下山口まで何とか降らないで欲しいと願いつつ下山することにした。
桜沢水場に到着する頃は、雷の音も近づき、東の空は薄黒く雨が降っている模様である。山頂からここまでの下りは傾斜もきつく更に距離があり、皆さんの膝に負担が掛かっている様子が窺えたため、少し膝を休めた方が良いと思い水場のベンチに腰掛け休憩を取ることにした。
ここから藤沢の下山口までは往復したことがあり、時間も読めているのでホッとしたことは確かである。ここれより沢沿いの登山道を下るが、今まで下った所とは打って変わって、沢は荒れ模様で歩きにくい箇所も多いが、傾斜が緩いため膝への負担は比較的少ない。
藤原の登山口に着いたのは15時ちょうど。予定より20分程早い到着である。下りで皆さんに負担を掛けたが、予定通りだったら雨にやられていた可能性がある。とにかく雨に降られずラッキーだった。
ここから車で道証地蔵まで戻り、各々車を乗り換え帰途に着くことになる。道証地蔵に向かう林道で7人のグループの2台の車とすれ違う。コースは異なるが我々の方が下山は早かったようだ。空き地には未だ1台の車が残されている。外反母趾の男性の車に違いない。無事下山出来たのだろうか?気がかりである。
道証地蔵近くの空き地に8時40分に到着。既に3台の車が止められ、同乗者の姿は見当たらず皆、山頂に向かっているものと思われる。我々も登山準備をして9時に登山口を出発。
すみ沢コースは沢の中腹に沿って登山道が付けられ、終始沢の音を聞きながら登るコースである。夏の時期には沢風が心地よく滝の音と共に暑さを忘れさせてくれる。暫く沢の左岸側を歩き、30分程過ぎて沢の底に下ると、対岸に渡る橋が見えてくる。以前、この橋は丸太2本を平行に並べただけのもので先に行くほど細くなり、暗い時に渡るのは緊張を強いられた思いがある。その後、丸木橋は改良が加えられ不安はだいぶ解消されたが、昨年の台風でこの丸木橋は流され、新たに鋼製の立派な仮橋に架け替えられた。幅員も以前に比べ広くなり、安心して渡ることが出来るようになったことは大変有り難い。
仮橋を渡り右岸側に移ると暫く傾斜の緩い登山道を行く。更に進むと急斜面に出会い、これを息絶え絶え登り一息付いた所に曲り沢への分岐点がある。この場所は沢から離れ、沢音もだいぶ遠くから聞こえるようになる。出発して1時間程経過したが、先ず先ずの滑り出しである。これからも右岸側の緩やかな登山道を歩き、やがてザレ場に差し掛かる。昨年12月に訪れたと時に比べ、だいぶ地形の改変が見られる。雨で斜面が崩壊し全体的に傾斜が緩くなっている状況である。登山道も以前より沢底寄りに変更され、今までよりも不安なく歩き易くなっている。難なくザレ場を通過。平坦な道を暫く進むと骨組みだけになった小屋が見えてくる。以前は炭焼き小屋だったと聞いているが、何年も使われていないようである。2年位前までは小屋にブルーシートが掛けられ、シートの隙間から布団が敷かれている状況が見えた。暗い時間帯にここを通過する時にいつも不気味さを感じた思いがある。
高度が上がるに連れ、沢との距離感もなくなり沢幅は縮小され、時々狭い沢を横断するなど、分水嶺に近づいている感じを受ける。途中の沢でイワナを発見(後で分かったことだが“ヤマトイワナ”という名前で絶滅危惧種にある貴重な魚だそうである)写真にしっかり収める。
暫く先に進むと、今度は樹林帯の登山道へと変わり、山の雰囲気が一変する。滝子山はいろいろな表情を持った山だという印象を受け人気の山だということが頷ける。
大谷ヶ丸の分岐点には11時05分に到着。沢音も聞こえなくなり、ここまで来ると先が見えてくる。暫くヒヨドリバナの群生したなだらかな長く広い尾根をひたすら登る。これを登り切ると、鎮材ヶ池に到着する。小さな池があり、その横に白縫神社が建てられている。平安時代、源為朝と白縫姫や侍女たちが自刃した場所という伝説が残っている。これより山頂まではやや急な登りとなるが僅かな距離である。少し登り始めると上方から鈴の音が聞こえてくる。登山口に止めてあった車の人達かと思いきや、一人のやや高齢な男性登山者が喘ぎなから登っている。挨拶を交わし追い越すが、やっとの力で登っている様子が伺える。
山頂には11時55分に到着。ほぼ予定通りの時間である。それ程広くない山頂に3人と7人の2グループ10人が休憩していた。追い越した1人が直ぐに到着したが、山頂のグループとは関係なく単独登山のようである。山頂は我々を含め合計15人と満杯になった。3人は学生風の若い人達で寂尚尾根を登ってきたが、大変だったようである。寂尚尾根はもう懲りたそうで、下山は別のコースを下ると洩らしていた。一方、7名のグループは中高年の男女で、何処の山でも見掛ける元気一杯の人達である。登山口の車2台の人達で、登ってきた道をまた下山するそうである。最後に登ってきた1人の男性は、外反母趾が酷く自ら手当をしていたが、痛みが辛そうで気の毒である。登山口に止めてあった3台のうちの1台の車の持ち主と思われる。
今日は雲が多いながらも時折日差しがあり、それ程暑くはなく、先ず先ずの登山日和である。残念ながら富士山は雲に隠れ望むことは出来ないが、近隣の山々の視界は良好である。天気予報では午後になると大気が不安定となり、雷雨になるとの予報が出されているが、今の所この兆候は見られない。が----いつ“ザーッ”と来るかも分からない。
昼食を済ませ、12時50分に下山を始める。車1台では同じ道を下らなければならないが、2台の使用は別コースを取れるので合理的で時間短縮にもつながる。以前、大月の山で出会ったカメラマンは軽トラにバイクを積んで下山口に運び、どちらか1台で登山口まで行き登山するという1人で可能なパターンを取っている人がいた。この時は成る程と感心した憶えがある。
藤沢への下山道は桜沢水場までは始めてのことで、様子が分からず引率者として少し不安はあったが、情報を集め不安はある程度解消された。山頂直下の下りは急斜面が続き、途中、新道分岐で新道(女坂)を下ることにした。女坂の登山道は良く整備され、旧道(男坂)より距離は長く多少時間を要するものの安心して歩くことの出来るコースである。
女坂、男坂が合流する桧平には13時30分に到着。この頃から微かに雷の音が聞こえるようになってきた。空を見上げても黒い雲は未だ見当たらず、暫くは大丈夫と思われた。皆さんにはメールで雨になるから必ず雨具を持参するよう伝えたが、必ずと伝えた本人が車に忘れるドジを踏んでしまった。下山口まで何とか降らないで欲しいと願いつつ下山することにした。
桜沢水場に到着する頃は、雷の音も近づき、東の空は薄黒く雨が降っている模様である。山頂からここまでの下りは傾斜もきつく更に距離があり、皆さんの膝に負担が掛かっている様子が窺えたため、少し膝を休めた方が良いと思い水場のベンチに腰掛け休憩を取ることにした。
ここから藤沢の下山口までは往復したことがあり、時間も読めているのでホッとしたことは確かである。ここれより沢沿いの登山道を下るが、今まで下った所とは打って変わって、沢は荒れ模様で歩きにくい箇所も多いが、傾斜が緩いため膝への負担は比較的少ない。
藤原の登山口に着いたのは15時ちょうど。予定より20分程早い到着である。下りで皆さんに負担を掛けたが、予定通りだったら雨にやられていた可能性がある。とにかく雨に降られずラッキーだった。
ここから車で道証地蔵まで戻り、各々車を乗り換え帰途に着くことになる。道証地蔵に向かう林道で7人のグループの2台の車とすれ違う。コースは異なるが我々の方が下山は早かったようだ。空き地には未だ1台の車が残されている。外反母趾の男性の車に違いない。無事下山出来たのだろうか?気がかりである。
道証地蔵登山口 9:00 |
すみ沢左岸側夜山道 9:20 |
キバナアキギリ(黄花秋桐)シソ科 |
||||
![]() |
![]() |
![]() |
ヤマホトトギス(山杜鵑草) ユリ科 | すみ沢では最も形の良い滝 10:10 | ソバナ(蕎麦菜、岨菜)キキョウ科 | ||||
![]() |
![]() |
![]() |
形が変形している 滝の名称は不明 ツリガネニンジンととよく似ている が花が輪生するツリガネニンジンとは 異なり、 一つずつ花が付く。
ザレ場 10:20 | 平滝 10:25 | アキチョウジ(秋丁子、秋丁字) シソ科 | ||||
![]() |
![]() |
![]() |
アキノキリンソウ(秋の麒麟草) キク 科 |
タチカタバミ(立ち片喰)カタバミ科 | すみ沢で見付けたヤマトイワナ | ||||
![]() |
![]() |
![]() |
イヌヤマハッカ(犬山薄荷)シソ科 | マルバダケブキ(丸葉岳蕗)キク科 | ヤマトリカブト(山鳥兜) キン ポウゲ科 |
||||
![]() |
![]() |
![]() |
滝子山山頂にて 12:45 | ハナヒリノキ(嚏の木)ツツジ科 | ノコンギク(野紺菊) 科 |
||||
![]() |
![]() |
![]() |
マルバハギ(丸葉萩) マメ科 |
シモバシラ(霜柱) シソ科 | 藤沢に向かう途中の登山道にて 14:05 | ||||
![]() |
![]() |
![]() |
コースタイム: 道証地蔵(9:00発)→曲り沢分岐(10:00)→大谷ヶ丸分岐(11:05)→山頂(11:55着〜12:50発)
→男坂女坂分岐(13:10)→桧平(13:30)→藤沢下山口(15:00)
9月14日 奈良倉山
奈良倉山は十二景の山では最も北に位置し、富士山までの距離が約45.5kmと最も遠い。一方、最も近い清八山は約24.3kmで、その差は20km以上に及ぶ。この距離の差は富士山撮影に使用するレンズの焦点距離も異なり、表現方法も自ずと違ってくる。奈良倉山からの富士山撮影は距離が遠い分、情報量も多く多様な表現の可能性を秘めている。このような点も奈良倉山の魅力の一つといえる。何か新たな表現方法が見つかり、これが撮影に生かせれば、という願いを込めて奈良倉山を訪れることにした。
所沢の自宅から青梅街道〜国道139号経由で松姫峠の駐車場に着いたのは午前3時10分。制限速度を厳守(※柱1)した場合でも1時間50分の所要時間で、飛ばしてきても大差なく、思った以上に短時間で到着した。冬場は路面が凍結のため15分程余計に掛かるが、四季を通じ奈良倉山には入り易く他の山に比べ訪れる回数が最も多い。(※注1)今年7月に大月から山の帰りに交通違反で2回捕まり反則金それぞれ信号無視9000円と速度超過15000円支払わされた。8月になって累積点数合計4点の知らせがあり、今後1年以内に違反すると免許停止になるという厳しい状況にある。運の悪さもあるが気をつけるに越したことはない)
峠の気温は19℃、やや肌寒く感じる。風はなく満天の星空。東南東の空、高度40度位のところにオリオン座が明るく輝き一際目を引く。また、富士山頂付近の登山道の灯りも鮮明に確認できる。今日はバルブ撮影(長時間露光)には好条件である。
3時20分峠を出発する。今日の撮影場所は山頂直下西の林道で行うことにする。峠から林道を歩き30分程で到着するが、この場所は前面が開け、奥行きのある立体的表現の得られる絶好の撮影ポイントである。暫くの間バルブ撮影が可能な時間帯にあり、準備を整え撮影に入るが、カメラ(PENTAX 645N)の動作がおかしい。シャターボタンを押さなくてもシャッターが切れ、電池の消耗かと思い交換してみたが症状は治まらない。そうこうしているうちに周辺は明るくなり焦りを覚える。心を落ち着かせ念入りに調べた所、電子式レリーズのスイッチがONにロックされていることが分かった。残念ながらバルブ撮影は叶わなかったが、カメラの不具合を知ったことは良かったと思う。
日の出時間を迎えたが、谷からの風は湿気を帯び生暖かく富士山を望むと霞んで不鮮明である。一週間ほど前、富士山に初冠雪があったようであるが、夏の延長が未だ濃く残り、秋の気配は感じない。この天候では暫く鮮明な富士山を望むことは無理の様である。取りあえず気乗りしないままフィルム1本ほどシャッターを切るが、この様な時はろくな写真は撮れない。
6時20分、撮影場所を後に林道南側の登山口まで移動し山頂に向かう。山頂は樹木がブラインドーとなるため富士山を望むことは出来ないが、少し南に下った展望所からは良く見える。ここも周辺の杉の木が生長し撮影上、邪魔な木も多少あるが、最近新たに何本か伐採されたようで空間が少し広がった感じを受ける。
富士山は靄で鮮明さが更に悪化し、撮影意欲がそがれたため撮影を断念する。6時55分、山頂を後に松姫峠に向かう。下山は林道を通らず、山道を歩くことにする。林道に比べやや遠回りとなるが、アップダウンは少なく、このコースは素晴らしい山の雰囲気が味わえる。今現在は緑の葉は目映く、夏の装いが色濃く残り、秋の気配はあまり感じられない。
奈良倉山を含めたこの地域では16日(日)に行われる多摩川源流トレイルラン大会のコースになっている。登山道の所々にはコース案内が貼られ、やや賑やかな雰囲気になっている。コースは小菅の湯か始終点で、小管の湯(標高約700m)【スタート】→ワサビ田地帯→栃の巨木→山沢入りのヌタ→鶴寝山(標高1368m)→松姫峠【第1関門】→奈良倉山(標高1349m)→鶴峠【第2関門】→三頭山とオマキ平の分岐→オマキ平→原始村→小管川沿い木道→小管の湯【ゴール】コース延長30km標高差650mである。
松姫峠には7時50分に到着。今日は誰にも会うことはなかったが、駐車場には2台の車が止められていた。キノコ採りの人達と思われる。駐車場の左側のところにある案内板の横に花が手向けられていた。最近この付近で死亡事故(※注2)があったようだ。
(※注2)今年8月6日に大月市七保町瀬戸の国道でバイクと乗用車か正面衝突しオートバイに乗っていた人は頭を強く打ち間もなく死亡した。死亡したのは所沢市在住の大学生でヘルメットを被っていなかったようだ。私と同じ 市在住の人で何ともやるせない。ご冥福をお祈りします。
所沢の自宅から青梅街道〜国道139号経由で松姫峠の駐車場に着いたのは午前3時10分。制限速度を厳守(※柱1)した場合でも1時間50分の所要時間で、飛ばしてきても大差なく、思った以上に短時間で到着した。冬場は路面が凍結のため15分程余計に掛かるが、四季を通じ奈良倉山には入り易く他の山に比べ訪れる回数が最も多い。(※注1)今年7月に大月から山の帰りに交通違反で2回捕まり反則金それぞれ信号無視9000円と速度超過15000円支払わされた。8月になって累積点数合計4点の知らせがあり、今後1年以内に違反すると免許停止になるという厳しい状況にある。運の悪さもあるが気をつけるに越したことはない)
峠の気温は19℃、やや肌寒く感じる。風はなく満天の星空。東南東の空、高度40度位のところにオリオン座が明るく輝き一際目を引く。また、富士山頂付近の登山道の灯りも鮮明に確認できる。今日はバルブ撮影(長時間露光)には好条件である。
3時20分峠を出発する。今日の撮影場所は山頂直下西の林道で行うことにする。峠から林道を歩き30分程で到着するが、この場所は前面が開け、奥行きのある立体的表現の得られる絶好の撮影ポイントである。暫くの間バルブ撮影が可能な時間帯にあり、準備を整え撮影に入るが、カメラ(PENTAX 645N)の動作がおかしい。シャターボタンを押さなくてもシャッターが切れ、電池の消耗かと思い交換してみたが症状は治まらない。そうこうしているうちに周辺は明るくなり焦りを覚える。心を落ち着かせ念入りに調べた所、電子式レリーズのスイッチがONにロックされていることが分かった。残念ながらバルブ撮影は叶わなかったが、カメラの不具合を知ったことは良かったと思う。
日の出時間を迎えたが、谷からの風は湿気を帯び生暖かく富士山を望むと霞んで不鮮明である。一週間ほど前、富士山に初冠雪があったようであるが、夏の延長が未だ濃く残り、秋の気配は感じない。この天候では暫く鮮明な富士山を望むことは無理の様である。取りあえず気乗りしないままフィルム1本ほどシャッターを切るが、この様な時はろくな写真は撮れない。
6時20分、撮影場所を後に林道南側の登山口まで移動し山頂に向かう。山頂は樹木がブラインドーとなるため富士山を望むことは出来ないが、少し南に下った展望所からは良く見える。ここも周辺の杉の木が生長し撮影上、邪魔な木も多少あるが、最近新たに何本か伐採されたようで空間が少し広がった感じを受ける。
富士山は靄で鮮明さが更に悪化し、撮影意欲がそがれたため撮影を断念する。6時55分、山頂を後に松姫峠に向かう。下山は林道を通らず、山道を歩くことにする。林道に比べやや遠回りとなるが、アップダウンは少なく、このコースは素晴らしい山の雰囲気が味わえる。今現在は緑の葉は目映く、夏の装いが色濃く残り、秋の気配はあまり感じられない。
奈良倉山を含めたこの地域では16日(日)に行われる多摩川源流トレイルラン大会のコースになっている。登山道の所々にはコース案内が貼られ、やや賑やかな雰囲気になっている。コースは小菅の湯か始終点で、小管の湯(標高約700m)【スタート】→ワサビ田地帯→栃の巨木→山沢入りのヌタ→鶴寝山(標高1368m)→松姫峠【第1関門】→奈良倉山(標高1349m)→鶴峠【第2関門】→三頭山とオマキ平の分岐→オマキ平→原始村→小管川沿い木道→小管の湯【ゴール】コース延長30km標高差650mである。
松姫峠には7時50分に到着。今日は誰にも会うことはなかったが、駐車場には2台の車が止められていた。キノコ採りの人達と思われる。駐車場の左側のところにある案内板の横に花が手向けられていた。最近この付近で死亡事故(※注2)があったようだ。
(※注2)今年8月6日に大月市七保町瀬戸の国道でバイクと乗用車か正面衝突しオートバイに乗っていた人は頭を強く打ち間もなく死亡した。死亡したのは所沢市在住の大学生でヘルメットを被っていなかったようだ。私と同じ 市在住の人で何ともやるせない。ご冥福をお祈りします。
今日の富士山
富士山は靄の発生で鮮明さが失われている
林道西より(日の出直前の富士山) 5:20頃 | 同左、(日の出直後の富士山) 5:30頃 | |||||
![]() |
![]() |
同、(秋を装う) 6:30頃 | 山頂より (すすき舞う) 7:00頃 | |||||
![]() |
![]() |
花の開花状況
山道を歩いていると葉の緑が鮮やかで、未だ未だ夏は終わっていない感じを受けるが、咲いている花はキク科の秋の花が多く季節の移り変わりは確実にやってきている。今年は未だに暑い日が続き、雨が少なく、花たちも何処か元気がない様子が窺える。更に花の数も少ない気がする。
この時期は今まで何度も訪れているが、シロヨメナやアキノキリンソウ、アザミなどはもっと多いはずであるが、ヨメナやマツヨイグサも見掛けない。天候の影響があるのだろうか?奈良倉山は元々花の多い山で、今年は今のところ淋しい感じがする。これからでも咲いて貰えると嬉しいのだが・・・・・・・・
この時期は今まで何度も訪れているが、シロヨメナやアキノキリンソウ、アザミなどはもっと多いはずであるが、ヨメナやマツヨイグサも見掛けない。天候の影響があるのだろうか?奈良倉山は元々花の多い山で、今年は今のところ淋しい感じがする。これからでも咲いて貰えると嬉しいのだが・・・・・・・・
オトコエシ(男郎花) オミナエシ科 |
ノアザミ(野薊)キク科 | アキノキリンソウ (秋 の麒麟草)キク科 |
シロヨメナ(白嫁菜)キク科 | |||
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
クサボタン(草牡丹) キンポ ウゲ科 |
林道南から山頂への 登山 口 6:40頃 |
山頂の様子 7:00頃 |
トレイルランコースの 案内標 示 7:05頃 |
|||
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
メタカラコウ(雌宝香) キ ク科 |
キバナアキギリ(黄花秋桐) シソ科 | タマシロオニタケ (ハラ タケ類テングタケ科) 毒性相当強 い |
ドクツルタケ(ハラタケ目テングタケ 科)毒性最強 |
|||
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
黄葉の落ち葉![]() |
ザラエノハラタケ(ハラタケ目ハラタケ 科) ![]() |
ヤマアジサイ(山紫陽花) ユキノ シタ科 ![]() |
不明(調査中)![]() |
|||
チャツムタケ? (ハラ タケ目フウセンタケ科) 木に 生えている |
緑が目映い山道 7:50頃 | 山は緑で一杯。夏の名残が未だ色濃 く残る 7:50頃 |
ツリフネソウ(釣船草)ツリフネソウ 科 |
|||
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
林道との交差部 7:50頃 ![]() |
ヘビイチゴの実![]() |
ママコナ(飯子菜) ゴマノ ハグサ科 ![]() |
松姫峠の駐車場 8:25頃![]() |
|||
駐車場の横に手向けられていた花 | ||||||
![]() 8月6日、大月市七保町瀬戸の国道139号で オートバイと乗用車が衝突しオートバイに乗 っていた大学生が頭を強く打って亡くなった。 私と同じ所沢在住の人だった。 何ともやるせ ない気持ちで一杯である。ご冥服をお祈りし ます。 |