東京都東村山市北山公園の菖蒲祭り  2022年6月10日(金)


  

 西武鉄道西武園線を間に挟んだ八国山緑地の麓に、2万9,000 m2にわたって東西に広がる都市公園です。花菖蒲の名所であり、最盛期の6月には170種類、7,000株・10万本が花をつける。またこの時期には「東村山菖蒲まつり」が開催され、スタンプラリーや地元産品の即売会など各種の催しが開かれて園内は賑わいを見せ、現在はちょうど見頃を迎えている。
 
 菖蒲と花菖蒲は品種が異なり全く別物です。花菖蒲はアヤメ科アヤメ属の多年草です。花菖蒲は5月頃から新芽を出して50p〜100pほどに茎を伸ばして花を咲かせる多年草。花色は白、青、紫、斑入り、黄色などがあります。花の形は3枚の花びらを開かせる三英咲き(さんえいざき)、6枚の花びらを開かせる六英咲き(ろくえいざき)の他、八重咲きがあります。葉は細く、葉脈がくっきりしています。江戸時代に品種改良が始まっていたというくらい古くから日本で親しまれてきた植物です。
 花菖蒲の花は、花びらの中心から黄色いすじが入っていることが特徴的です。アヤメ(菖蒲・文目)やカキツバタ(燕子花・杜若)とも花がよく似ていると言われますが、アヤメ(菖蒲・文目)の花は花びらの付け根に網目模様があり、燕子花(カキツバタ)は花びらの真ん中に白いすじが入る違いがあります。
 花菖蒲は、その名の通り「美しい花を咲かせる菖蒲」という意味です。端午の節句に飾られるなど切り花としても親しまれています。花菖蒲の名前の元になった「菖蒲」は菖蒲湯などに使われるショウブ科のショウブのことで、実はアヤメ科の花菖蒲とは全く別種の植物です。ショウブの花は、ガマの穂みたいな形をしています。
 花菖蒲の種類は花色が非常に多彩で、花びらの形や咲き方などの違いを含めると数千種類にもなります。大きく分けると次の通り4つの系統に分けられます。

 江戸系 江戸時代に品種改良されたものがこの後の時代にも続く栽培品種の基礎となりました。色彩も豊富で庭植えにも向いています。

 伊勢系 三重県の松阪地区で室内観賞用に栽培と品種改良をされた品種。鉢植え向きに栽培されたものが多いです。

 肥後系 熊本県を中心に室内観賞用に栽培と品種改良をされた品種。鉢植え向きに栽培され花はボリュームがあります。

 長井古種 山形県の長井市で栽培されてきた品種で、三系統いずれにも属さない品種が確認され「長井古種」と命名されたそうです。原種に近いものと評価されているようです。 





















                                                       使用カメラ:  LUMIX DCM-G8