2014年 撮影紀行(NO6)
7月11日 奈良倉山
台風8号が接近中ということがあって自宅を出るのを躊躇したが、雨は降っておらず風も殆ど無かったため午前1時20分自宅を出発した。天気予報ではこれから風雨が強まるということであるがそんな様子は見られない。早く台風が通過してくれれば日ノ出時間帯の撮影が出来るのだが・・・・ 松姫峠には午前3時に到着した。途中雨にも降られず、松姫峠は風もなくドライの状態である。天気予報に反し台風は通過してしまったような感じである。今日は防風雨対策の装備を十分にしてきたが拍子抜けしてしまった。空を見ても星は確認できないが、雲の切れ間から青空が望める。 3時半、林道西の撮影場所に向かって出発する。林道には枝が散乱しているが、思ったよりも少なく強風にそれ程曝されていない感じである。それよりも水溜りが多く雨量が多かった様子が窺える。
今日は清八山を目指すつもりであったが、台風の影響と、7日に富士山に登った後遺症(下山時に時間を稼ぐため走って下山したため、左右の足の爪合わせて5本がやられてしまった)があって、富士登山では暴風雨に祟られ登山靴に雨水が入り込む始末で未だに乾いていない。代わりは冬用の登山靴しかなく、履いてみたが、やられた爪が当たる。これでは長距離は歩けないと思い、容易に行ける奈良倉山で撮影することにした。 撮影地点には4時10分に到着。富士山の姿は良く見えているが、台風一過とはいえず全般に雲が多い。富士山頂にも雲が掛かっている。最近、台風が去っても雲が残り、スッキリした天気になることが少ない。温暖化が影響しているのだろうか?
山頂の雲が取れるのを待ちながら撮影を行ったが雲は中々取れず、撮影場所を山頂に移動し待つことにした。
山頂には6時少し過ぎに到着した。太陽の光が降りそそいでいるが、湿気が多く台風が過ぎた後の生暖かい風を感じる。
山頂の雲が取れ始めたのは7時半を過ぎてからである。富士山の抜けは良く台風一過の感じはあるが、形の良くない雲が多く積極的に撮影しようという意欲にはなれない。8時を過ぎ下山をする頃には雲は殆どなくなり、スッキリした富士山が見られるようになったが、撮影意欲は沸いてこない。
下山は林道ではなく、少し迂回した山道を通り松姫峠に向かうことにした。到着したのは9時40分。駐車場には自分の車のみ置かれていた。
奈良倉山は今年の4月、6月、今回で3回目の富士山撮影になるが、恵まれた情景に出会えず納得できる写真が撮れていない。過去9年を振り返ると十二景の山では、アプローチが容易なことから最も多く訪れているが(年4回平均)、納得できる写真が一枚も撮れていない。多く訪れている割には最も確率は低い。積雪期も容易に訪れることが可能であったが、トンネルの開通により積雪期に訪れるのはこれから難しくなる可能性がある。やはり容易に登れる山はチャンスが少ないのかも知れない。トンネル開通で登るのが容易で無くなれば、チャンスが訪れる可能性が考えられる。
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林道西より 4:25頃 |
林道西より 5:00頃 |
山頂より 8:00頃 |
山頂より (富士山に掛かる雲は殆ど無 くなった)8:05頃 |
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奈良倉山山頂 |
登山道 |
鶴峠への分岐点 |
林道への分岐点 |
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松姫峠からの富士山 |
松姫峠の駐車場 |
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ヒヨドリバナ(キク科) 林道 |
トリアシショウマ(ユキノシタ科)林 道 |
オカノトラノオ(サクラソウ科)林道 |
ビロードイチゴ(バラ科)林道 |
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コアジサイ(アジサイ科) 登山道 | ヤマアジサイ(アジサイ科) 登山道 |
使用カメラ: OLYMPUS E-M1 ・FINEPIX F300EXR
牛奥ノ雁ヶ腹摺山は昨年も7月に訪れている。この時は天候に恵まれず、ガスの発生で富士山の撮影は叶わなかった。いずれにしても、夏場は気温が高く湿気も多いため鮮明な富士山を望むことは難しい状況にある。 今日は気象情報によると日付が変わる頃には晴れて、湿度も低く気温が下がる予報が出されていた。この気象条件であれば抜けの良い富士山が望めると期待が持てた。今回も西尾根を直登する予定である。今回の撮影は同行者1名と2人で行動を共にすることにした。
日川林道に取り付く登山口に車で到着したのは午前2時30分。気温は10℃と予報どおり低く、湿気も少なく爽やかな感じを受ける。半袖シャツでは寒い感じであるが少し歩き出すとちょうど良い感じになると思われる。風はなく天空は星空であるが鮮明さには少し欠ける。と言っても天気は先ず先ずのようだ。西尾根コースは昨年位から整備の手が入り、これまで分りにくかった登山口にも道標が設けられ、牛奥ノ雁ヶ腹摺山までの所要時間まで表記されている。
午前2時45分登山口を出発。最初の登りは長くてやや急な木製階段が2箇所あり、これを登り切ると一息つける。登山道脇の雑草も刈り取られ登山道が広がった印象を受ける。40分程登ると雑木帯に入り狭いところを縫うように登山道が付けられている。以前は登山道が不明瞭で決まって道を外していたが今は殆どそれはない。しかし、ヘッドランプの視野では範囲が限られ見失うことがある。倒木などで道が塞がれている場合などはどうしても道を外すことがある。途中そのような箇所があり10分ほどロスタイムした。
視界のよい尾根に出る直前に巨大な岩石の横を通過するが、その先を登り切ると西尾根のピークに達する。ここから富士山が望めるはずであるがガスが発生しているようで姿は確認できない。ここからは下りに入り、倒木の多いサグ点を通過する。これより生茂る笹原の登りに入り、これを登り切ると山頂である。
4時25分、山頂に到着。既に明るく周辺はよく確認できる。予想に反し、雲が多く富士山はその陰に隠れている。その雲の位置は高く、東に少しずつ移動しているものの、雲が低くならない限り富士山を望むことは難しそうである。暫く待機し様子を見ることにした。
気温が低いにも関わらず、虫(ブヨ)が多く掻いた汗に寄って来る。払っても払ってもしつこく襲ってくる。5唐箇所ほど瞼の上下やこめかみ付近、頭を刺されたがその痒さは半端ではない。以前、ブヨに瞼の上を刺され片目が塞がった事がある。未だ小さかった孫は1ヶ月ほど近づくことはなかった。
1時間ほど待機しているうちに雲の切れ間から山頂の一部が見え隠れする。しかし、写真になる程で
はなく、直ぐに視界は閉ざされ、シャッターチャンスにはなり得なかった。更に1時間ほど待機したが、富士山が姿を見せる気配はなく、7時15分、山頂を後に下山する。登山口には8時50分到着。
今日は予想を外れ、昨年に引き続き富士山の撮影は叶わなかった。真夏というのに気温は低く清々しい山の雰囲気を味わうことが出来た。今回も山頂や下山時に登山者と出会うことはなかった。
帰りがけに確認したことであるが、ペンションすずらん前のバス停から日川林道までの登山道が開通し、10月に開通式のイベントが予定されている。これにより車に依らず電車、バスでの牛奥ノ雁ヶ腹摺山、小金沢山への登山が容易になる。因みに小金沢山の標高は2014mと今年の年号2014年と同じ数字でイベントの一部に盛り込まれるそうである。
この時期は花が少なく山頂や登山道でも殆ど見られない。今回確認できたのは登山口周辺に、ヤマホタルブクロやトリアシショウマ、ヒヨドリバナが咲いていた程度である。
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牛奥ノ雁ヶ腹摺山山頂 7:10 頃 |
山頂に設置された日川林道への 下山表示 7:10頃 |
山頂付近の笹原 7:15頃 |
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古木の立木 7:20頃 |
西尾根より(日川ダムが霞んで 見える) 7:25頃 |
所々にある道標 7:30頃 |
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熊か鹿による仕業か?木皮が剥かれてい る 8:20頃 |
登り口の木製階段は100段 以上あ る 8:45頃 |
最近設置された登山口の 道 標 8:45頃 |
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トリアシショウマ(ユキノシタ科) |
ヒヨドリバナ(キク科) |
ヤマホタルブクロ(キキョウ科) |
使用カメラ: OLYMPUS E-M1 ・FINEPIX F300EXR