2012年撮影紀行 NO13





7月23日 九鬼山


 今回は同行者2名と登山道や山野の花の開花状況を観るため九鬼山を訪れることにした。今までは愛宕神社コースを登り杉山新道を下山するコースを採っていたが、今回は札金峠コースを登り、池ノ山コースを下山するコース選びとした。



登山道と花の開花状況

 札金峠コースと池ノ山コースの登山口は田野倉駅を南に1km程下った所の東側にある。国道139号線を東に左折し直ぐに踏切を渡る。道なりに進むと水路橋を越え、T字路に突き当たる。これを右折し少し進むと右側に広い空き地がある。この少し先が両コースの登山口である。車は札金沢に沿った林道を終点まで入ることが出来るが、今回のコースを行く場合はこの空き地に駐車して置くのが便利である。
 9時35分登山口を出発する。今日の天気は曇りの予報であるが、既に強い日差しがあり大変蒸し暑い。暫く沢に沿った林道を行くが、歩いていると沢風を受け、更に涼しげな沢音も聞こえ、暑さを和らげてくれる。20分程で林道終点を通過するが、これからは登山道らしく傾斜もきつくなってくる。暫くすると猿橋と九鬼山への分岐点に差し掛かる。馬立山へはこの分岐を猿橋方面向かうことになる。更に先に進むと左側(北側)が深い谷となっているザレ場に差し掛かる。ロープは張られているが、狭い登山道の表面は粗目状で摩擦係数は低く、足を取られ易いため要注意である。特に雨の日は滑り易く危険性の高い箇所である。ここは慎重を期して通過。これを過ぎると山頂直下の急斜面に差し掛かる。九鬼山の山頂付近はどのコースも急坂が待っている。山頂付近の山が切り立っていると云うことである。
 山頂到着は11時40分。出発から約2時間の所要時間は先ず先ずのタイムである。山頂には既に2人の登山者が弁当を広げ昼食を摂っている所である。山頂からの富士山は杉の木がブラインドーとなり望むことはできないが、南に少し下った富士見平からは展望が開ける。気温は低めで、下界では味わうことができない冷たい風が吹き、暑さは直ぐに解消されるが、汗で濡れた衣服が冷やされ、暫くすると寒さえ感じるほどの低気温である。山頂で昼食を摂り、12時40分、下山を始める。富士見平では7名ほどの女性登山者が昼食を済ませ下山する所である。
 富士山は雲に隠れ残念ながら見ることができない。ここからは愛宕神社コースの急斜面を暫く下り、途中から池ノ山コースに分け入ることになる。途中、展望の良い天狗岩に立ち寄り、周辺の山並みや街の俯瞰を楽しむ。池ノ山コースに入ると、緩斜面で歩き易いが、登山道の状況からは利用者が少ないように見受けられる。暫く下山が進むと沢音が微かに聞こえ、眼下に民家の屋根が見えだした。間もなく下山終点の登山口である。沢を渡り対岸に移ると、広い空き地に車が1台止められている。
 14時に到着である。下山の所要時間は1時間20分、標準タイムである。この時期、山野草は少ないが、登山道全般に白い花を咲かせるオカトラノオが多く見られる。時期的にキノコ類が多く、大きいもの小さいもの種類は沢山見受けられるが、殆ど名前はその場に於いて不明である。


札金峠コース、池之端コースの登山
口              

池之端コースの入口
花を咲かせたネムノキ・・・・・登山口
登山口の駐車スペース







田野倉、猿橋、九鬼山への 分岐
点   10:15頃          

ヒメヤブラン(姫藪蘭)     ユリ科
ホタルブクロ(キキョウ科)     札
金峠中間点にて

シロナメツムタケ(モエギタケ科)  
札金峠中間点にて  







シロオニタケ(テングタケ科)札金峠コ
ース中間点にて    

ギボウシ(ユリ科)       札金峠
コース中間点にて

九鬼山山頂            12:30頃
 同左                  12:30頃  







九鬼山山頂にて          同
行者の二人   12:40頃  

オカトラノオ(サクラソウ科) 愛宕神
社コースにて

ヨツバヒヨドリ((キク科)     池ノ
山コースにて

タマゴタケ(テングタケ科)  池ノ山コ
ースにて












                                                               使用カメラ: FINEPIX F300EXR






7月17日 岩殿山・百蔵山


 今回は岩殿山で日の出時間帯に富士山撮影を行い、その後、車で百蔵山の登山口まで移動し、同行者2名と、花の開花状況等を観るため百蔵山を訪れることにした。



岩殿山


 岩殿山は今年4月に桜と富士山の撮影に訪れて以来となるが、夏本番に入り、当山で夏富士を撮るのは6年ぶりである。雪のない富士山を撮るのは変化に乏しく、朝焼けや雲海といった補助的な要素が必要であるが、果たしてそのような場面に出会えるかは、現場に立ってみないと分からない。そろそろ梅雨明けと思われるが、今日の天気も晴の予報が出されている。
 岩殿山の駐車場に車を止め午前3時20分、山頂へ向かい出発する。星空が望め今日も天気は良さそうである。東の空の低い位置には、間もなく新月を迎える下弦の細い月がやっとの思いで光を放っているが、その姿は何処か淋しげである。
 今日は早朝から蒸し暑く、“ふれあいの館”を通過する時には相当の汗を掻き、この分では山頂に着いた時には汗まみれになっていると思われたが、登るに連れ冷たい風が吹き抜け、汗の出が少しずつ押さえられている。僅かに標高が上がっただけで肌にこれほど涼しく感じるのは驚きである。山頂には3時55分に到着。既に周辺は明るみを帯び、東の空はオレンジ色に焼けている。富士山も良く展望でき、山頂に向かう山道の灯りも確認できる。気温22℃、汗で濡れた身体が冷やされ、寒ささえ感じる。早速撮影準備に入るが、雲一つなく変化のある光景は望めないようである。せめて雲でも湧いて欲しいと願う所であるが、雲一つない晴天で、この分では特徴のないつまらない写真になってしまう可能性がある。日ノ出時間になると富士山頂に朝日が差し、僅かに色付きを見せるが、焼け方は不足である。撮影意欲は削がれるが、この時期にしては鮮明な富士山が望め、夏富士の魅力を垣間見ることができる。撮影状況に変化はなく、7時25分に下山を始める。


岩殿山より今日の富士山


朝焼けの夏富士             4:45頃    




靄がやや立つが清々しい富士山の情景    6:50頃










花の開花状況


マルバハギ(丸葉萩) マメ科         
(咲く時期が早い)            



ノイバラ(野いばら) バラ科
ノアザミ(野薊) キク科








オカトラノオ(岡虎ノ尾)       サクラソウ



オオバジャノヒゲ(大葉蛇の髭)    ユリ科  
岩殿山山頂              7:05頃










百蔵山


山道と花の開花状況


 今回も同行者2名と共に、登山道や花の開花状況を観るため百蔵山を訪れることにした。西コースの登山口に車を止め、山頂へは西コースから登り、下山は東コースを経て車に戻るという行程である。
 西コースは急斜面も少なく比較的登り易いが、東コースは山頂付近が急斜面で、厳しい登りが強いられることから以上のコース選びとなった。
 9時40分登山口を出発。朝から気温が高く、じっとしていても汗が流れる中、この登りでは相当量の汗が放出され、途中水分の補給が必要である。花の開花状況など確認しながら、山頂には10時55分に到着。未だ登山者の姿は見られない。日差しは強いが下界と異なり冷ややかな風が心地よい。富士山も雲が多いながらも辛うじて山頂の半分ぐらいは姿を見せている。
 今時は花の少ない時期でもあるが、ギボウシが勝ち誇ったように立派な花を咲かせているのが印象的である。暫く山頂からの眺めに浸りながら昼食を摂る。ちらほら、登山者の姿が見られるようになり、にわかに山頂が賑わいだした。
  12時25分、山頂を後に東コースからの下山を始める。山頂から暫くロープの掛けられた急斜面を降りるが、岩や石が多く足場は悪い。滑り易いことも考えると下るのではなく、登りに使った方が安全と思われる。途中から緩斜面となるが、登山道には草が生い茂り、西コースに比べ利用者は少ない感じがする。東コース登山口を抜け、西コースの登山口までは上り勾配の舗装道路を歩き、真夏の太陽の光を浴びながら車の所に戻ったのは13時20分。今日は日差しと云い暑さと云い本格的な夏が訪れたようである。


オオバジャノヒゲ(大葉蛇の髭) ユリ
科              

キツネノボタン(狐の牡丹)    キン
ポウゲ科

ミズヒキ(水引) タデ科    開花は
これから  

オカトラノオ(岡虎の尾)    サクラソ
ウ科







                        

ギボウシ(偽宝珠) ユリ科    

同左  (先端の部分は立派に咲いて
いる)

百蔵山山頂より  (雲が多く霞んでい
る)   11:10頃  

 同行者の二人      12:25頃









                                                                                                                      使用カメラ:  FINEPIX  F300EXR