2012年撮影紀行 NO12
7月9日 雁ヶ腹摺山・牛奥ノ雁ヶ腹摺山・小金沢山
今回は始めに雁ヶ腹摺山で日の出時間帯に朝焼ける夏富士を撮影し、一度下山した後、西尾根コースから牛奥ノ雁ヶ腹摺山〜小金沢山を訪れ、花の開花状況などを調べる予定である。
雁ヶ腹摺山
雁ヶ腹摺山は今年5月、6月に訪れ、今回3度目になるが、未だ満足な写真は撮れていない。勿論、天候に恵まれないことがその原因であるが、この梅雨時の僅かな撮影チャンスを狙い今回は雁ヶ腹摺山を訪れることにした。
撮影場所は今回も山頂直下の大きな岩の上で行う予定である。前面が開け富士山を丸撮しするのには最高の場所である。しかし、スペースが少なく3脚2台立てるのが精一杯で、先客がある場合は諦めざるを得ない。この時期はカメラマンも少なく確保するのは容易であるが、紅葉の時期には大勢のカメラマンが押し寄せこの場所の確保は難しい。
大峠を午前2時50分に出発。天空を仰ぐと曇り空で星を望むことはできない。風は殆どないが肌寒く湿気は少ない感じを受ける。昨日の雨で草木は濡れ登山道も場所によっては泥濘もあり、滑り易い状況である。途中、不覚にも木の根に右足が入り込み、前に転倒した際、右膝の皿を岩に殴打し、暫く起き上がれない状態になった。骨折などしていたら先を諦めざるを得ないが、暫く休んでいるうちに痛みは少しずつやわらぎ、立ち上がることができるようになった。転倒した際にザックが頭の上に載ったが幸いにも岩に顔面を打たずに済んだ。痛みは未だ消え去らないが、膝にも力が入るようになり、一歩一歩ゆっくり登りを再開する。
撮影場所に着いたのは3時50分。気温は12℃、風はなく湿度も低く感じる。辺りは既に明るくなっているが、富士山の姿は見えない。所々に雲の切れ間があるものの、雲の多い天気である。暫く様子を見るが、日ノ出時間になると上空の雲が所々で色づき始め、これで富士山が姿を現してくれたら素晴らしい写真が撮れるのにと期待をするが思うようにはいかない。周辺の山は良く展望が利き何れ富士山も姿を現すと思われた。その矢先、雲の中に富士山の裾が見えだした。
富士山に掛かっている雲が徐々に上昇している様子が伺えるが、暫く経っても8合目ぐらいで止まり、山頂をなかなか見せてくれない。天空の雲は多いものの青空も徐々に増えてきた。取りあえず撮影準備をし、フィルム1本分撮影するが、山頂の見えない富士山は絵にはならない。山頂付近の雲は居座り一向に立ち去る気配は感じず、7時に山頂を後にする。
大峠には7時50分に到着したが、他に車は置かれていない。帰り支度をしている間に車が1台止められ、カメラマンと思われる2人が降り立ってきた。
撮影場所は今回も山頂直下の大きな岩の上で行う予定である。前面が開け富士山を丸撮しするのには最高の場所である。しかし、スペースが少なく3脚2台立てるのが精一杯で、先客がある場合は諦めざるを得ない。この時期はカメラマンも少なく確保するのは容易であるが、紅葉の時期には大勢のカメラマンが押し寄せこの場所の確保は難しい。
大峠を午前2時50分に出発。天空を仰ぐと曇り空で星を望むことはできない。風は殆どないが肌寒く湿気は少ない感じを受ける。昨日の雨で草木は濡れ登山道も場所によっては泥濘もあり、滑り易い状況である。途中、不覚にも木の根に右足が入り込み、前に転倒した際、右膝の皿を岩に殴打し、暫く起き上がれない状態になった。骨折などしていたら先を諦めざるを得ないが、暫く休んでいるうちに痛みは少しずつやわらぎ、立ち上がることができるようになった。転倒した際にザックが頭の上に載ったが幸いにも岩に顔面を打たずに済んだ。痛みは未だ消え去らないが、膝にも力が入るようになり、一歩一歩ゆっくり登りを再開する。
撮影場所に着いたのは3時50分。気温は12℃、風はなく湿度も低く感じる。辺りは既に明るくなっているが、富士山の姿は見えない。所々に雲の切れ間があるものの、雲の多い天気である。暫く様子を見るが、日ノ出時間になると上空の雲が所々で色づき始め、これで富士山が姿を現してくれたら素晴らしい写真が撮れるのにと期待をするが思うようにはいかない。周辺の山は良く展望が利き何れ富士山も姿を現すと思われた。その矢先、雲の中に富士山の裾が見えだした。
富士山に掛かっている雲が徐々に上昇している様子が伺えるが、暫く経っても8合目ぐらいで止まり、山頂をなかなか見せてくれない。天空の雲は多いものの青空も徐々に増えてきた。取りあえず撮影準備をし、フィルム1本分撮影するが、山頂の見えない富士山は絵にはならない。山頂付近の雲は居座り一向に立ち去る気配は感じず、7時に山頂を後にする。
大峠には7時50分に到着したが、他に車は置かれていない。帰り支度をしている間に車が1台止められ、カメラマンと思われる2人が降り立ってきた。
今日の富士山
日の出直後上空の雲が色付く 4:45頃 | 青空は増えてきたが富士山に被った 雲は取れな い 6:20頃 |
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花の開花状況
花の少ない時期であり、登山道では殆ど見られないが、山頂では遅咲きのスミレやウマノアシガタが見られる。雨上がりで登山道は一部分泥濘ができ滑り易い状況であるが、訪れる人も多いせいか、全般的に整備されている。
シロバナナガバノスミレ サイシ ン ミレ科 |
雁ヶ腹摺山山頂 5:50頃 | ウマノアシガタ(馬の脚形) キンポウ ゲ科 |
ウマノアシガタの葉 | |||
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登山道中間点 7:20頃 | ザレ場 (ロープが掛けられている) 7:40頃 |
登山口近くの水場 7:50頃 |
大峠の駐車場 7:55頃 | |||
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牛奥ノ雁ヶ腹摺山・小金沢山
雁ヶ腹摺山下山後、牛奥ノ雁ヶ腹摺山の西尾根登山口に車で午前10時に到着。ここは日川林道の北側入口から車で5分程南に下った場所で路肩に駐車スペースがある。ここから牛奥ノ雁ヶ腹摺山へ直登し、その後、小金沢山を往復し、元来た道を下山する行程である。今回は同行者3人と登ることになった。
10時15分、登山口を出発。西尾根は最初の取り付きは木製階段があり、暫く急勾配を登ることになるが、それ以降はそれ程急勾配な所はない。途中、雑木帯の不明瞭な登山道に入るが、テープなどによる道標も多く、迷うことは殆どない。これを通過すると展望の良い細尾根に出るが、富士山の姿は何処にも見当たらない。この細尾根にもサラサドウダンの可憐な花が見られ、登ってきた疲れを癒してくれる。細尾根の頂点を過ぎると一旦下り入るが、鞍部付近は倒木が多く、既に迂回する道が踏まれ、多くの登山者が入っていることが伺える。
牛奥ノ雁ヶ腹摺山の山頂には11時35分に到着。山頂は比較的フラットで広い。山頂の東側にはサラサドウダンの木が多く生息し、全てが花を付けている。昨年は6月の後半が見頃であったが、2週間程遅れて最盛期を迎えたことになる。程々に休憩し、小金沢山に向かうことにする。
小金沢山までは、高低差が少なく多少のアップダウンはあるが、草原地帯あり、原生林地帯ありとなかなか変化に富んだ魅力ある登山道である。原生林を通過する際は尾根を少し下ることになるが、道が分かりにくい箇所があり、谷に下らないように注意が必要である。
小金沢山頂には12時25分に到着。時折、ガスが発生し、視界が閉ざされるが、この状況が続くことはない。富士山も姿を現す気配はない。この山頂周辺はサラサドウダンの木が多く、昨年より花の数は少ないものの、開花は最盛期を迎えている。日当たりが関係しているのか、良く見ると花の色が濃いものや薄いものがなど個体差はあるが、それぞれ可憐さがあり、見ていて飽きることはない。また、山頂の東側を少し下がった所には、シャクナゲが開花し、淡いピンクや白い花を咲かせ、その一角は華やいだ雰囲気を漂わせている。
山頂で昼食を摂り、13時30分、小金沢山を後に牛奥ノ雁ヶ腹摺山に向かう。40分程で山頂に戻り、10分程休憩の後、登山口に向かい下山する。登山口には15時10分に到着。
今回は富士山を見ることができなかったものの、最盛期を迎えた可憐なサラサドウダンが見られたのはラッキーだった。
曇り空でガスの発生や下山途中で雷が鳴るなどしたが、雨に降られることもなく無事に登山口に到着した。 今日は小金沢山に向かう途中1人の登山者と、そして、小金沢山でも1人の登山者に出会った。
10時15分、登山口を出発。西尾根は最初の取り付きは木製階段があり、暫く急勾配を登ることになるが、それ以降はそれ程急勾配な所はない。途中、雑木帯の不明瞭な登山道に入るが、テープなどによる道標も多く、迷うことは殆どない。これを通過すると展望の良い細尾根に出るが、富士山の姿は何処にも見当たらない。この細尾根にもサラサドウダンの可憐な花が見られ、登ってきた疲れを癒してくれる。細尾根の頂点を過ぎると一旦下り入るが、鞍部付近は倒木が多く、既に迂回する道が踏まれ、多くの登山者が入っていることが伺える。
牛奥ノ雁ヶ腹摺山の山頂には11時35分に到着。山頂は比較的フラットで広い。山頂の東側にはサラサドウダンの木が多く生息し、全てが花を付けている。昨年は6月の後半が見頃であったが、2週間程遅れて最盛期を迎えたことになる。程々に休憩し、小金沢山に向かうことにする。
小金沢山までは、高低差が少なく多少のアップダウンはあるが、草原地帯あり、原生林地帯ありとなかなか変化に富んだ魅力ある登山道である。原生林を通過する際は尾根を少し下ることになるが、道が分かりにくい箇所があり、谷に下らないように注意が必要である。
小金沢山頂には12時25分に到着。時折、ガスが発生し、視界が閉ざされるが、この状況が続くことはない。富士山も姿を現す気配はない。この山頂周辺はサラサドウダンの木が多く、昨年より花の数は少ないものの、開花は最盛期を迎えている。日当たりが関係しているのか、良く見ると花の色が濃いものや薄いものがなど個体差はあるが、それぞれ可憐さがあり、見ていて飽きることはない。また、山頂の東側を少し下がった所には、シャクナゲが開花し、淡いピンクや白い花を咲かせ、その一角は華やいだ雰囲気を漂わせている。
山頂で昼食を摂り、13時30分、小金沢山を後に牛奥ノ雁ヶ腹摺山に向かう。40分程で山頂に戻り、10分程休憩の後、登山口に向かい下山する。登山口には15時10分に到着。
今回は富士山を見ることができなかったものの、最盛期を迎えた可憐なサラサドウダンが見られたのはラッキーだった。
曇り空でガスの発生や下山途中で雷が鳴るなどしたが、雨に降られることもなく無事に登山口に到着した。 今日は小金沢山に向かう途中1人の登山者と、そして、小金沢山でも1人の登山者に出会った。
ギンリョウソウ(銀竜草) イ チヤクソウ科 西尾根登山口 近く |
サラサドウダン(更紗灯台) ツツジ 科・・・・・牛奥山頂にて |
山頂の標示板 11:40頃 | シロバナヘビイチゴ(白花蛇苺)バラ 科・・・・牛奥山頂にて |
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アズマシャクナゲ(東石楠花) ツツジ科 小金沢山山 頂東側 |
山頂の表示板 13:20頃 | 小金沢山山頂の サ ラサドウダン |
同左(色には個体差がある) | |||
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小金沢山山頂にて 同行者 の 3名 13:25頃 |
牛奥ノ雁ヶ腹摺山山頂にて 同行者 の3名 14:10頃 |
西尾根より上日川ダム(大菩薩湖)を 望む 14:30頃 |
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使用カメラ:PINEPIXF300EXR
7月5日 倉岳山
今回はいつもと時間帯が異なり富士山を撮影するためではなく、花の開花状況や登山道の状況を把握する目的で倉岳山を3人で訪れることになった。登山コースはいつも秋山無生野を起終点としていたが、今回は大月の梁川からの登山口を起終点に山頂を目差す予定である。
大月方面より梁川駅入口の信号手前を右折し梁川大橋を渡る。暫く進むと道路右側に倉岳山への登山口がある。ここには駐車スペースがないため、少し先に進んだ路肩の広い所に止め、早速登山準備に掛かる。
9時40分、登山口を出発。このコースは途中まで“月屋根沢”に沿った登山道で、絶えず涼しげな沢音を聞きながら登ることができる。この沢は水量が豊富でいつでも水を補給することができ、冷たい水が飲めるのは有り難い。今日は比較的涼しく、汗の出も程々で沢風が心地よく、快適な山登りを味わいながら山頂に向かう。沢沿いにはハナチダケサシやギンバイソウなどの山野草が見られ目を楽しませてくれる。
沢を離れると登りが急になり息が上がるが、暫くすると立野峠に到着する。ここまで来ると山頂にだいぶ近づいたことになるが、これからはアップダウンのある急坂が続き、これを登り切ると山頂である。
山頂には12時15分に到着。山頂には平日にも関わらず登山者が多く、昼時で皆さんお弁当を広げている。暫くすると14名の女性登山グループの方々がやって来た。山頂にはわれわれ3名を含め22名となり広い山頂がにわかに賑やかになった。
今日は富士山も空の色と同化しながらも望むことができ、山頂の皆さん満足した様子である。賑やかだった山頂も大勢のグループが下山すると火が消えたように静になった。我々も昼食を済ませ、13時30分に下山を始める。登山口には15時10分に戻る。
大月方面より梁川駅入口の信号手前を右折し梁川大橋を渡る。暫く進むと道路右側に倉岳山への登山口がある。ここには駐車スペースがないため、少し先に進んだ路肩の広い所に止め、早速登山準備に掛かる。
9時40分、登山口を出発。このコースは途中まで“月屋根沢”に沿った登山道で、絶えず涼しげな沢音を聞きながら登ることができる。この沢は水量が豊富でいつでも水を補給することができ、冷たい水が飲めるのは有り難い。今日は比較的涼しく、汗の出も程々で沢風が心地よく、快適な山登りを味わいながら山頂に向かう。沢沿いにはハナチダケサシやギンバイソウなどの山野草が見られ目を楽しませてくれる。
沢を離れると登りが急になり息が上がるが、暫くすると立野峠に到着する。ここまで来ると山頂にだいぶ近づいたことになるが、これからはアップダウンのある急坂が続き、これを登り切ると山頂である。
山頂には12時15分に到着。山頂には平日にも関わらず登山者が多く、昼時で皆さんお弁当を広げている。暫くすると14名の女性登山グループの方々がやって来た。山頂にはわれわれ3名を含め22名となり広い山頂がにわかに賑やかになった。
今日は富士山も空の色と同化しながらも望むことができ、山頂の皆さん満足した様子である。賑やかだった山頂も大勢のグループが下山すると火が消えたように静になった。我々も昼食を済ませ、13時30分に下山を始める。登山口には15時10分に戻る。
倉岳山山頂にて
14名の女性登山者グループ 13:15頃 | 同行者の2名と2人組の女性(右の2人) 13:25頃 | |||||
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花の開花状況
ギブシ(木五倍子) キブシ科・登山口 にて |
ホタルブクロ(蛍袋) キキョ ウ科 登山口にて |
ギンバイソウ(銀梅草) ユキノシタ科 中腹の沢沿い |
ヘビイチゴ(蛇苺)バラ科 中腹の 沢沿い |
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ヤマアジサイ(山紫陽花)ユキノシタ科 中腹の沢沿い |
ハナチダケサシ(花乳茸刺) ユキノシ タ科 中腹の沢沿い |
不明(調査中) | 水場(沢を横切る箇所) | |||
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沢沿いの登山道 (沢風 が通り抜け涼しい。 水量豊 富な月屋根沢は 桂川へ流れ込 む) |
2名の同行者 | 登山口に近い登山道 | オオバジャノヒゲ(大葉竜の鬚)ユリ科 (山林の日陰で咲く貴重な花 ) 登 山口近く |
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使用カメラ:PINEPIX F300EXR
7月3日 清八山
梅雨の最中であるが、ここのところ中休みといった状況が続いている。富士山を望むことが出来るかどうか山頂に立ってみないと分からないが、素晴らしい富士山に出会えることに願いを込め、清八山を訪れることにした。
清八山は富嶽十二景の山では富士山に最も近く、目前に聳え立つ迫力のある富士山を望むことが出来る。撮影は標準〜中望遠レンズ使用でこれらの表現は充分可能である。
国道20号線から笹子追分を左折し、南に向かう道路に進入する。途中、広大な工事現場の仮塀を左手に見ながら奥に進むと変電所前を通過する。間もなく沢を跨ぐ橋に出合い、これを渡ると林道入口である。ここから先は大きな石のゴロゴロした未舗装の荒れた道路が暫く続き、夜間、車で進入するのは状況が確認しづらいため、ここに車を止め歩くことにする。天空を望むと雲は多いながら合間から星が確認できる。しかし、湿気が多く薄い膜が掛かったように視界があまり良くない。この状況からは富士山を望むことのできる確率は低いような気がする。
午前2時、林道入口を出発する。15分程で登山者カード提出箱の設置されている登山口を通過する。更に、小高い丘を15分程登ると山道に入り、本格的な登山道となる。暫く沢音を聞きながらつづら折りの長い登山道を息も絶え絶え登る。暫くすると沢音が遠のきベンチが置かれた中腹の休憩所に到着する。ここは休まず通過し山頂に向かう。これから先もつづら折りの登山道が続きハードな登りを強いられる。やがて傾斜が緩くなり、一息付いた所で清八峠に到着する。ここから山頂までは僅か5分程の時間である。
山頂到着は午前3時。出発してからちょうど2時間である。気温は14℃と涼しく感じる。時折強い風が吹き抜け汗で濡れたシャツを乾かしてくれる。
今日は雲の多い天気であるが、富士山は雲海上に黒いシルエット姿で鮮明に見ることができる。既に明るくなりつつあるが、富士山山道の灯りは線を描き、山頂に向かって上昇している夏富士ならではの光景が目に入る。今日はやはり天気が不安定で時折ガスが発生し視界を妨げる。
日ノ出時間の4時30分少し前から天空の雲が色を帯び、やがて富士山山頂も紅く染まりだした。色彩が刻々と変化する天空の神秘さに感動は隠せない。夜明け前に山頂に立つことの喜びを改めて感じながら、我を忘れシャッターを夢中になって切る。4時40分頃に朝焼けのピークに達するが、その後、紅味は薄らぎ5時を少し過ぎた頃には色が失せる。同時にガスが掛かり富士山の姿は霧の中に消えるが、暫くするとまた霧が晴れ、再び富士山が姿を現すといった状況が繰り返される。撮影も目まぐるしく変化する状況に対応を迫られたが、その間にブロッケン現象を久々に見ることができた。やがて6時を回った頃に富士山は厚い雲に覆われ、再び姿を見せることはなかった。天候の回復は見込めず、7時30分下山を始める。花の写真を撮りながらの下山となったが、林道入口には9時20分に到着する。
今回は素晴らしい富士山に出会え、シャッターを押す回数も最近になく多かった。梅雨時はシャッターチャンスに恵まれることは少ないが、回数を重ねることでチャンスが巡ってくることを改めて感じた。今日は下山時に小高い丘で登山者一人と出会った。
清八山は富嶽十二景の山では富士山に最も近く、目前に聳え立つ迫力のある富士山を望むことが出来る。撮影は標準〜中望遠レンズ使用でこれらの表現は充分可能である。
国道20号線から笹子追分を左折し、南に向かう道路に進入する。途中、広大な工事現場の仮塀を左手に見ながら奥に進むと変電所前を通過する。間もなく沢を跨ぐ橋に出合い、これを渡ると林道入口である。ここから先は大きな石のゴロゴロした未舗装の荒れた道路が暫く続き、夜間、車で進入するのは状況が確認しづらいため、ここに車を止め歩くことにする。天空を望むと雲は多いながら合間から星が確認できる。しかし、湿気が多く薄い膜が掛かったように視界があまり良くない。この状況からは富士山を望むことのできる確率は低いような気がする。
午前2時、林道入口を出発する。15分程で登山者カード提出箱の設置されている登山口を通過する。更に、小高い丘を15分程登ると山道に入り、本格的な登山道となる。暫く沢音を聞きながらつづら折りの長い登山道を息も絶え絶え登る。暫くすると沢音が遠のきベンチが置かれた中腹の休憩所に到着する。ここは休まず通過し山頂に向かう。これから先もつづら折りの登山道が続きハードな登りを強いられる。やがて傾斜が緩くなり、一息付いた所で清八峠に到着する。ここから山頂までは僅か5分程の時間である。
山頂到着は午前3時。出発してからちょうど2時間である。気温は14℃と涼しく感じる。時折強い風が吹き抜け汗で濡れたシャツを乾かしてくれる。
今日は雲の多い天気であるが、富士山は雲海上に黒いシルエット姿で鮮明に見ることができる。既に明るくなりつつあるが、富士山山道の灯りは線を描き、山頂に向かって上昇している夏富士ならではの光景が目に入る。今日はやはり天気が不安定で時折ガスが発生し視界を妨げる。
日ノ出時間の4時30分少し前から天空の雲が色を帯び、やがて富士山山頂も紅く染まりだした。色彩が刻々と変化する天空の神秘さに感動は隠せない。夜明け前に山頂に立つことの喜びを改めて感じながら、我を忘れシャッターを夢中になって切る。4時40分頃に朝焼けのピークに達するが、その後、紅味は薄らぎ5時を少し過ぎた頃には色が失せる。同時にガスが掛かり富士山の姿は霧の中に消えるが、暫くするとまた霧が晴れ、再び富士山が姿を現すといった状況が繰り返される。撮影も目まぐるしく変化する状況に対応を迫られたが、その間にブロッケン現象を久々に見ることができた。やがて6時を回った頃に富士山は厚い雲に覆われ、再び姿を見せることはなかった。天候の回復は見込めず、7時30分下山を始める。花の写真を撮りながらの下山となったが、林道入口には9時20分に到着する。
今回は素晴らしい富士山に出会え、シャッターを押す回数も最近になく多かった。梅雨時はシャッターチャンスに恵まれることは少ないが、回数を重ねることでチャンスが巡ってくることを改めて感じた。今日は下山時に小高い丘で登山者一人と出会った。
今日の富士山
今日は朝焼けと素晴らしい雲海に恵まれた。
朝焼けがピークを迎える 4:45頃 | 霧が発生し始める 5:25頃 | |||||
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登山道と花の開花状況
笹子側からの登山口は林道の奥となるが、直ぐ近くまで車の進入は可能である。但し、始めの区間は大きな石がゴロゴロ、車の腹を擦らないよう注意が必要である。登山道はしっかり付けられているため清八山まで夜道でも迷うことはない。このルートは全般に傾斜はきつく、雨上がりは良く滑るので注意を要する。
現在、花の種類は少なく、開花はこれからといった所であるが、登山道全般に見られるのはシロバナコアジサイやヤマアジサイといった所である。登山口近くの小高い丘はいろいろな花が見られるが、ヨツバヒヨドリが白やピンクの花を咲かせ彩りを添えている。
現在、花の種類は少なく、開花はこれからといった所であるが、登山道全般に見られるのはシロバナコアジサイやヤマアジサイといった所である。登山口近くの小高い丘はいろいろな花が見られるが、ヨツバヒヨドリが白やピンクの花を咲かせ彩りを添えている。
不明(調査中)未だ蕾で紫色の花が 咲くと思われる |
ヤマアジサイ(山紫陽花)ユキノシタ 科 開花はこれから |
オオバショウマ(大葉升麻) キンポウ ゲ科 |
コゴメウツギ(小米空木) バラ科 | |||
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キバナヤマオダマキ(黄花山苧環) キンポウゲ科 |
ヨツバヒヨドリ(四葉鵯) キク科 | 登山者カード提出所(奥は小高い 丘) 9:10頃 |
ブロッケン現象(山頂にて) 6:00 頃 |
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行程:林道入口(午前2:00発)→登山口(2:15)→中腹の休憩所(3:00)→清八峠(3:55)
→清八山山頂(4:00着・7:30発)→清八峠(7:35)→中腹の休憩所(8:20)
→登山口(9:10)→林道入口(9:20着)
使用カメラ:・FINEPIX F300EXR ・PENTAX 645N