2013年撮影紀行 NO5




3月22日 百蔵山


 百蔵山は昨年11月に訪れて以来4ヶ月ぶりである。今年は雪が多かったせいか今月前半はどこの山でも雪が見られたが、それ以降暖かい日が続き、殆ど見掛けなくなった。 今日は晴の予報が出されていたが、この時期は暖かい日には霞が掛かったり、風が強いと中国からの黄砂で視界が悪く、富士山撮影に影響することが多い。
 西コース登山口となる和田美術館先の駐車場には午前2時50分に到着。下方に僅かながら街の灯りを望むことが出来る。今日は天気予報に反し星を望むことの出来ない曇り空である。ここの所暖かい日が続いているが、標高610mの登山口でも風はなく暖かい感じがする。
  百蔵山への登山は西コース、東コースがあり、西コースは全般に傾斜は緩く登り易い。一方、東コースは山頂付近の傾斜がきつく、ややハードなコースである。今回は西コースを往復することにした。
  3時15分登山口を出発。山頂までは1時間10分程の所要時間である。途中、富士山展望所からは雲が多く富士山を望むことは出来ない。時折、雲の切れ間から星を望むことが出来るが、一時で直ぐに雲に閉ざされ、これでは晴天は望めそうにない。 4時05分、葛野部落への分岐点に到着。ここからは百蔵山の比較的緩やかな尾根道を東に向かって登ると、やがて山頂である。
  4時25分山頂に到着。雲は依然と多く富士山は雲の中に隠れている。東の空は明るみを帯びているが雲が厚く重なり日の出の光は期待出来そうもない。気温は5℃。風はなく寒さは感じない。今日の日の出は5時40分であるが、この時間になっても日が差す気配はなく朝焼けの富士山撮影は叶わぬこととなった。
 雲に動きが見られたのは6時を少し回ってからである。徐々に青空が広がり始め、富士山西側の裾が見え出した。6時半頃になってやっと富士山が全貌を現した。上空の雲は殆どなくなり、青空に映える富士山の白く眩い姿は、神聖な気持ちにさせてくれる。
  東西に長く広い山頂からは大月の市内全域が見渡せ、更に都留から丹沢に掛けての山並みが連なり、素晴らしいパノラマ景観が展開されている。 百蔵山の東隣には扇山が、その北には権現山が隣り合い、この三つの山を郡内三山と呼び、いずれも山梨百名山に名を連ねている。
  今回の富士山撮影は日の出時間から約50分後となり、朝焼けに出会うことは出来なかったが、青空に映える真白き富士山は目に焼き付き離れることはない。
  8時25分山頂を後にする。この頃になると日差しは強く、下山時でも汗がにじみ出てこの時期にしては暑い天気になった。9時15分、登山口の駐車場に到着。今日は登山者と出会うことはなかった。



今日の富士山


雲に隠れていた富士山がやっと姿を見せた         
         6:40頃      





晴天の空に映える富士山            7:40頃







山頂と登山道の状況


広々とした百蔵山山頂     8:25頃  


山頂にある百蔵大明神の石碑         
      8:25頃    


松の木が多い尾根道    8:35頃    





尾根鞍部の分岐点         8:40頃


杉林の間を行く登山道   9:00頃    

あちこちで新芽が見られる  9:10頃





登山口近くの水飲み場    9:10頃    





登山口の駐車場             9:15頃








                                                 使用カメラ:OJYMPUS EP-2  FINEPIX F-300EXR








4月12日 高川山・お伊勢山



 今回は12日に高川山を訪れ、翌日13日はお伊勢山で富士山と桜を狙う事にした。今年は大月の桜は花芽が少なく、ソメイヨシノは殆ど花が落ち桜を絡めた富士山の撮影は難しそうである。



高川山


 高川山へは今年初めて訪れるが、昨年は訪れた回数は5回と12景の山では多い方である。山頂から眺める富士山は裾までが殆ど見渡せ、富士山そのもののバランスの良さが見られるのは素晴らしい。更に都留市や富士吉田市の街並みの奥に富士山が聳え、奥行きのある景観が得られるのは高川山ならではのことである。
 初狩側の登山口に着いたのは午前2時50分。気温は1℃。風もなく寒さはそれ程感じない。天空には星空が望め天気は良さそうである。今回は男坂コースを登り、女坂コースを下山する予定である。
 3時10分登山口を出発。暫く登ると高さ80cm程の柵が登山道の左側に沿って設置されている。谷側で工事が行われているため立入を防止するためと思われるが、素材はプラスティック性のネットで派手なオレンジ色をしている。景観を損ねるが工事期間中だけの限られた間だと思われるのでやむを得ない事である。この派手な柵は男坂女坂コースの分岐点まで続いている。
 分岐点に差し掛かり男坂コースに入る。男坂コースといっても、女坂と合流する直前にロープの設置された急坂がある位で名前ほどではない感じである。
 山頂には4時20分に到着。未だ夜明けまで暫くあるため、辺りは暗く、街の灯りがキラキラ輝いている。富士山もシルエット姿でやっと見える程度である。日の出は5時10分頃。徐々に東の空が色を帯び、富士山にも朝日が当たり出した。日の出5分後に富士山は薄紅色に染まりクライマックスに達した。
 今日は殆ど雲がなく撮影には物足りないが、この時期にしては抜けが良く富士山の純白な姿は神々しくその存在感は他に類を見ない。
 8時10分山頂を後に下山する。女坂コースは全般に傾斜は緩いが、その分距離が長く所要時間も掛かる。急な男坂を下るより賢明である。登山口には9時10分到着。気温も上がり4月とは思えない暑さである。
 今日は下山時に3名の登山者と出会い、帰り仕度をしている所に車が到着した。3名の登山者グループが降り立った。



お伊勢山


 桜の花一つ無いお伊勢山。これから桜祭りがあるというのに残念である。やはり大月の桜は異変を起こしているのは明らかで、鳥に蕾をついばまれたというような話を聞く。
 日の出前には白籏先生の顕彰碑のある広場に到着した。今日も快晴で雲は殆ど見られない。富士山も非常に抜けが良くこの時期にしてはクリヤーな姿を見ることが出来る。
 桜と富士山の撮影はここでは叶わなかったが、仄かに朝日に色付く富士山の撮影が出来た。 山の上の方に山桜が咲いている状況が見渡せるので、山桜と富士山が写せるかと思い北側の山の方へ行ってみることにした。富士見苑の裏側を通り北へ向かう道路を道なりに進み、途中山道に入る。この付近には山桜が多く見られるが最盛期は過ぎているようである。更に北へ向かい登っていくと富士山の見える所に行き着いた。そこは平坦な広場のようになっていてその一角に大きな山桜が花を咲かせていた。驚いたことに先客数人が居て桜と富士山を撮影していた。この場所は初めてで、偶然行き着いたという感じである。



今日の富士山


高川山より


日の出を迎え朝焼ける富士山     5時10分頃  





街並みの奥に聳える富士山         7時40分頃








お伊勢山より


真木の森と富士山             6時10分頃  





 山桜と富士山         7時50分頃    (お伊勢
山北方の山より)









山頂と登山道の様子


高川山


山頂からの日の出     5時10分頃    

山頂に咲くヤマザクラ


タチツボスミレ(スミレ科)               山頂に
て    





山頂の様子             8時10分頃

ナガバノスミレサイシン              
   (スミレ科)    


オレンジ色の派手な立ち入り    防止 ネ
ット





 モミジイチゴ(バラ科)  


ヤマブキ(バラ科)

男坂女坂コース登山口  








最近設置された仮設トイレ











お伊勢山


白籏史朗の顕彰碑と広場


 


山頂広場に咲くミツバツツジ    










                                         使用カメラ: OLYMPUS E-P2    FINEPIX F300EXR